りあらぶ × BE LOVE 〜なるべくゆっくり歩いていこう

宏光くんの気持ち3 ページ24

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さっきから横尾さんも俺にしか話しかけてこないし
俺の前に並んで座る藤ヶ谷と横尾さんを交互にちらちらと盗み見ても一度も目を合わせていない

いつもならニコニコと笑い合って楽しそうに食事していることが多いのになんだか空気が重い？
とにかく気不味い雰囲気だ



「よ、横尾さんってよく藤ヶ谷んちに来んの？」

「えっ？あー、うん、時々ね」

「いいなぁー、藤ヶ谷はいつもこんな美味いもんばっか食ってんのかぁ」

「‥‥」



話を振ってみてもやっぱり藤ヶ谷は無言
チラッと俺の事を見て直ぐに視線を手元の茶碗に戻した



「ミツさえ良ければいつでも作ってあげるよ」

「マジで？やった！じゃぁ、今度はローストビーフ作って！」

「あはは、いいよ、ミツは肉好きだねぇ」



やったね！また横尾さんの手料理が食える
んふふ、横尾さんのローストビーフ
めっちゃ楽しみ



「じゃぁ、横尾さん今度俺んちにおいでよ」

「は？」



横尾さんを誘ったのに返ってきたのは藤ヶ谷のいつもの何十倍も低い声

うわ、めっちゃ不機嫌じゃん

意味わかんねぇ



「なんで渉が北山んちに行くの」



いや、なんでって
別に良くね？
藤ヶ谷に関係ねぇだろ

藤ヶ谷は明らかに不機嫌さ丸出しに眉根にシワを寄せて俺を睨んだ


「なら俺も北山んちに行く」

「は？なんで藤ヶ谷も来んだよ？」

「なんでってなんで？渉は良くて俺がダメな理由なに？」

「あ？横尾さんは俺の為に料理を作ってくれんの！だからいいの！」

「俺だって北山の為にやるよ？」

「はぁ？お前料理なんて出来ねぇじゃん」


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