REAL ME

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静寂の中見上げた藤ヶ谷と視線が交わった
状況を理解したとはいえ、押し倒されている理由が分からない



「藤ヶ谷…？ど、どうし…た……？」

「………」

「なにか…あったのか……？」



何かに悩んでいたり困っているのであれば俺がなんとかしてあげたい
俺が藤ヶ谷の力に少しでもなれるなら



「悩んでたり、何があるなら…俺が話聞くぞ…な？」

「つっ……」

「ふじがっ………」



視界に黒く影がかかった
刹那に感じる唇の温もり



「んっ！！！」



頭が混乱する
ぐちゃぐちゃに色んな感情が混ざって苦しい
分からない
なんで…なんで……？



「ふじっ…っ……ンッ、ふじがやぁっ…ん…」

「っ……ん……ちゅ…はぁっ」



歯列をなぞって差し込まれる熱い舌に思考回路が停止する
咄嗟に奥に引っ込めた舌が藤ヶ谷の舌によって絡め取られ熱く深く絡まっていき脳が蕩けそう



「ンッ…ちゅっ…はぁっ、はぁ…はぁ……」



チュッとリップ音が部屋に響き塞がれていた唇が解放された
ぼーっとする頭
互いに酸素を取り込む為に荒くなった呼吸

藤ヶ谷の瞳は変わらず強く鋭くてそして真っ直ぐだった
目が合ってまた切なげに眉を潜めた藤ヶ谷の唇が俺の首筋に埋もれる



「あっ、ちょ、藤ヶ谷っ……ンッ…」



首筋に這う熱い舌
同時に中に差し込まれた手によってシャツが捲られる



「待って、ふじがやっ…あっ…」



藤ヶ谷の胸を押し返そうとするけど
さっきのキスで蕩けた身体は思うように力が入らない


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