28話 ページ29
コエンマside
水希は殴られた衝撃により、戦闘スイッチがオンになってしまった。
髪の毛の色が、水色になっておる…
コエンマ「水希が完全体になる前にやめさせねば…!」
ジョルジュ「どういうことです?コエンマ様。」
コエンマ「水希が我を忘れて戦闘に夢中になった時、髪の色が深い青色になった時、試合はもう、試合ではなくなる。」
ジョルジュ「水希さんってそんなに強いイメージないですけどね。」
コエンマ「それは表の水希じゃ。」
ジョルジュ「表…」
コエンマ「髪の色が水色になるまで極めておったか…やはり幻海に預けるのは早かったか…」
ジョルジュ「もっと詳しく教えて下さいよ、コエンマ様。」
コエンマ「わしがあの姿を最後に見たのは確か、700年以上も前…水希がまだ妖力を完全に自分のものにしていたときじゃ。
幼いときから、水希は悪魔族の最優生として、妖力はもちろん、基礎身体能力で右に出るやつはおらんかった。
めったになかったが、暴れると大人でもかなわんかった。
あることがきっかけで、6歳のときに自分が最強だったことは完全に記憶から消されておる。性格も変わった。今は、自分は臆病だから訓練を受けなかったと思い込んでおる。
…完全体のヤツは、わしも見たことがない。」
そこでわしは重要なことを思い出した。
コエンマ「水希にあのときのことを思い出させてはならぬ!」
ジョルジュ「え、コエンマ様!?」
コエンマ「お前と話してる暇などない!」
わしは部屋を飛び出し水希の元へ。
ーーー
闘技場には蔵馬と飛影も戻ってきていた。
なにがあったかわからんが、幽助と桑原は沸騰しきっていた。
そんなこと構わずわしは審判に向かって叫んだ。
コエンマ「今すぐ水希を棄権させろ!」
小兎「試合中の第三者による妨害は許されていません!」
コエンマ「妨害などではない!水希が完全体になる前に!」
飛影「水希がどうした。」
飛影と蔵馬がこちらへ来る。
蔵馬「どっちにしろ、今の彼は俺たちには抑えられない。」
コエンマ「水希が、周りが見えなくなる前に止めねばならぬ!」
蔵馬「もう無理ですよ。」
わしらの会話が聞こえたのか、水希がこちらを振り返った。
水希「だいじょーぶ。僕まだ、4分の1しかスイッチ入ってないから。まだ冷静でいられてるよ。」
飛影「まだ、か。おもしろい。」
水希は自分でもわかっておらぬ。
スイッチが完全に入ってしまったときの恐ろしさを…
あのときの悪夢を…
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。 - 神作品だ。 夢男の性格中の人とそっくりだし♪ 更新待ってるよん!♪ (12月22日 1時) (レス) @page33 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:プラス. | 作成日時:2022年1月21日 17時