君に会いたい ~jaejoong~

愛されたい ページ44

新年を迎えて、


実家の両親には何も言うことは出来なかった。



彼氏がいることも知らない。


まだ地元にいる、同級生は家庭を築いて

子供を育てて。


みんなそれぞれ自立していて……



焦っていたわけじゃないけど


私の人生は、大和に捧げてそれが幸せの道だと思っていた。


今………頭に浮かぶのはジェジュンの顔。



一人で寂しくて、

変わることに怯えて未来を信じ続けた私は


やっぱり、一人になるのが怖い……



好きだと言って、必要としてくれて

傍にいてくれる人がいい。


それが、歪んだ愛情でも？


あんなに、泣いて……
愛してると何度もぶつけて。


私がいないと、生きていけないと言った彼。



それは……本当なんだと思う。


私から見ても、大和は私がいないと
きっとだめになる。



もし、離れたとしても………

私の事を手放したりしないかもしれない。







母｢……お客さんの息子さんで良い方がいて。
あんたが良かったら一度会ってみたら？｣


｢………お見合い？｣


母｢そんなかしこまったもんじゃないけど。
付き合ってる人もいないんでしょう？｣


｢…………うん｣


母｢あんたは東京で一人で暮らすより
こっちに戻って家庭に入る方がいいと思うから
やりたいことがある訳でもないんだし。｣


｢………やりたいこと｣





なんとなく、東京の短大に行って、
そのまま小さな法律事務所の事務で働いた。



特別に出来ることなんてなくて…

お茶くみと、資料整理。


相談に来る方たちは、深刻な顔をしていた。


相談出来る所に頼る時、
それまでみんな、悩んで泣いて、苦しんで

救いを求めるんだよね。





そんな空気に耐えられなくて、
仕事を辞めてすぐ大和に出会った。



昔から花が好きな私は、花屋で働くようになったけど。



好きな仕事だけど……

幸せそうな人達が、花を買いに来る。


短い命の綺麗な花は、

人の生活に色を添えて。




ただ、そこにあるだけで

愛される存在になりたい、って。

夢見ていたのかもしれないね、私も。






今愛されてると実感出来るのは


大和との現実と……


ジェジュンの想い、

それだけ。









・






｢ごめんね、その人は私なんかよりも良い人がいると思うから。｣




育ててくれたお母さんに、
こんなことを言うなんて、親不孝だね、私。

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