小さな恋のものがたり5 (ページ29)

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160 しつこい！！ページ29

――Aside――

裕太がいないから仕事が終わっても帰る気になれなくて…

いつものカフェで時間を過ごした。

家に帰ると変なこと考えちゃいそうだし…

♪

＞ヒマじゃね？

＿＿またみっくん、、、

＞ヒマそうだね？

＞お姉さん1人？

＞ごちそうしてあげようか？

もうしつこい！！

北「…シカトすんなって。」

『………なんで、、』

目の前にみっくんが現れた…

『なにしてんの？』

北「ここに来るんじゃないかなってね。俺の感的中！」

みっくんは嬉しそうな顔で言い放つと
前の席に座り注文を始めた。

北「腹減ったからねー、チキンドリアとビールで。
ビールはすぐお願いね。」

おしぼりで顔拭いて、はな唄なんか歌っちゃって…

『お腹すいたなら1人で食べればいいでしょ？
あっちの席空いてるんだし…。』

北「もういいじゃん、座ったんだから。」

わがままなんだから…。自分勝手なんだよみっくん。

『…何かようなの？わざわざここまで来て…』

北「別にないけど。今日1人でお前が寂しいかと思って。」

『寂しくなんかないし！』

北「1人でいたら玉森の事ばっか考えんだろ？」

『…裕太のこと考えて何が悪いの？』

北「悪くはないけどさ、、、」

口を尖らせてふて腐れたみっくんは、運ばれてきたビールをグビグビと飲みだし喋らなくなった…

何なのよ……

この沈黙が気まずくて
沈黙を破ったのは私からだった。

『北山さんは出張じゃなかったんですね…
一緒のプロジェクトにいるのに…』

北「…でたでた、また北山さん。この間はみっくんって呼んだのに。」

『だって、もう、、、付き合ってないし。
裕太の前でみっくんなんて間違えて呼んじゃったらダメでしょ？』

北「お前、面倒くさいな。真面目すぎんだよ。
もっとさ、楽に考えろよ。」

面倒くさくても。真面目すぎでもいいもん。

そんな楽に考えられないから…

『私は北山さんみたいに簡単に物事を考えられないから。』

北「まぁ、お前のいいとこでもあるしな。」

.

『ねぇ……みっくん、、、』

北「………んっ？／／／」