152 Tside 嘘 ページ21
Aは北山さんと一緒にいたことを話してくれなかった…
1人でいたんだと嘘をついた。
どうして嘘をついたの…?
俺に心配をかけないためだとわかってるけど
それがすごく悲しかった…
北山さんは菜々ちゃんをもらうって言うし
Aと一緒にいたし…あの人は何がしたいんだ?
俺のことが嫌いなのかな?
だから、俺が大切にしてるAや菜々ちゃんを奪おうとしてるとか?
……それはないか、、、
『裕太、美味しい?』
「…うん、すげー美味しい。ほっぺ落ちちゃいそう。」
俺はこの幸せを手放したくない…
今、Aに色んな心配をかけてるし
ケンカとかしたくないから。
もともと揉め事なんて嫌いだし、ましてや北山さんのことでなんてもっと嫌だ。
「…そうだ、これ見て。旅行なんだけどさ
温泉がいいなって思って。
部屋に露天風呂付きもあるし、どうかな?
他にも色々あるから一緒に決めよ。」
Aとゆっくりした時間を過ごしたい…
何にも考えず
ただ2人の時間が幸せであればいい。
『あっ、ここ夜景も綺麗みたいだよ。でも。こっちのお料理も捨てがたいなぁ。』
ふふっ…可愛い。
「Aの行きたいとこでいいよ。ゆっくり決めな。」
『うん。ありがとう裕太。』
.
.
.
この時の君は何を思っていたのかな?
何も気付けなかった俺を許して……
ごめんね、A。
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作者名:yuna | 作成日時:2018年7月22日 8時