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されど視界を覆うもの・信頼 ページ28

扉が閉まり、華やかさの欠けた風間隊隊室。

今までのやり取りをじっと眺めていた歌川が、おずおずと風間に問い掛ける。



歌「…あの、大丈夫なんでしょうか?」
風「何がだ」
歌「万が一、連れ戻しに2人の近くでゲートが開いたら」
風「お前は、城岩を信用してないのか」

その問いには、慌てて首を横に振り、
歌「ち、違います!そうでなく」
彼ははっとして呼吸を整えた。

歌「隊員とはいえ宇佐美先輩は非戦闘員です。
城岩さんはきっと先輩を守ってくれますが、その城岩さんを守る人がいません」

不安そうに視線を逸らす歌川の表情は、紛れもなく、単に仲間を案ずるものだ。

風「そうだな、…心配なのは分かる」

歌川の様子を見て、同じく仲間を思う風間は答える。

風「安心しろ、とは言わん。
だがゲートは警戒区域に誘導されるし、何かあれば防衛任務にあたっている隊員が駆けつけるだろう。」
歌「…はい」
風「深く考えれば泥沼に嵌まるぞ。あいつの帰りを信用してやれ。
少なくとも律儀な城岩は、黙って去ったりしない奴だ」
そう言ったきり、今度こそ風間は資料に目を戻す。

歌川は暫く脳内で言葉を反芻していたが、やがて安堵の表情でぽつりと呟いた。
歌「…それには、まったく同感です」

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(プロフ) - この小説大好きです。頑張ってください! (2020年3月9日 22時) (レス) id: 3553c63234 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - 続き気になります!更新頑張って下さい。 (2017年8月1日 10時) (レス) id: 05ce5fca4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未紺碧 | 作成日時:2016年6月27日 18時

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