【おそ松さん】「本当」が“真実”とは限らない。

真実 5つ ページ7

夜。




深夜だというのに、美華からメールが来た。



まぁお姫様は我儘なものなのだから。




仕方が無いのだろう。




A「面倒くさ…」




美華の前では絶対に言えないセリフを呟く。



こんなの言ったら刺されるからね。





すぐに携帯を開いてメールを確認する。


返信時間制限2分過ぎたらとんでもない事になるし。





“明日はあの6つ子で私に舌打ちしなさい。聞こえるようにやれよ”





A「ふっ」





思わず鼻で笑ってしまう。




“しなさい”って…



やっぱりお姫様じゃないですか。






あーやばいやばい。返信しないと。



我儘なお姫様に、私は忠実に言葉をおくる。





“仰せのままに、美華様”





メールを送り終わってから、ゴロンと床に転がった。





A「…バッカみたい」





どうして私はこんな奴に従っているんだろう。




このお姫様が実際にいたら絶対、





王子様も家来も召使も逃げ出すだろうな。








…逃げ出せないけど。






A「ふ、あははっ、はは」






自虐的な笑みを浮かべると、乾いた笑いが漏れた。







あーもう、学校行きたくない。





あの仮面姫に会いたくない。





デレッデレになった兄さん達を見たくない。





なんにもしたくない。





あれ、我儘なのって私？











あぁ、それどころじゃないんだった。






早く寝て、早く起きてあの地獄のようなお城に行かないと。









6人もの王子様が来る前に、








1人のお姫様が来られる前に。








A「仰せのままに、か」

















なんかもう、どうでもいいや。(助けてよ、お兄ちゃん。)

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