景光が薬で小さくなったので零に見つからないように俺が匿おうと思う。【名探偵コナン】

38 【灯火の孤影】　真相。 ページ42

景輝said



犯人が右利きであるという証拠は2つある。

まず１つ目。
遺体の傷は斧の様なもので右上からざっくりと下にやられている。

そして2つ目。
穴の周りの足跡は左足が前で右足が後ろになっている。
これは右利きにしかできない事だ。


「右利きなんて大勢いるじゃないですか！
この2人も本当は右利きなのに、それを隠すために無理に左手を使ってるかもしれないし…

それにまだ犯人はこの山のどこかに隠れている場合だって……」

「確かに日本人のほとんどが右利きだけど、この山の中をうろついていた…
宇佐木って名前の右利きの男の人は…おじさんだけだと思うよ？」

そう。コナンくんの言う通りだ。

被害者の手が表していたのはウサギの影絵。
きっと保育士だからこの方法を思いついたのだと思う。
オレも小さい頃よくやっていた記憶があったからこの手を見てすぐに犯人がだれか分かった。


まぁしらばっくれても無駄だろう。
署に連れてかれてルミノール反応を確かめられたらきっとすぐにお縄につくことになるだろうしな。


「おじさんだよね？
死体を埋めてる所をボクの友達に見られて追い回してたのって…」

「わ、悪いのは私じゃ無い…彼女だ……
いたずら半分で私をあんな所に閉じ込めた…
彼女の方が悪いんだよ！！」


犯人は涙を流しながら真相を語った。


自分は閉所恐怖症だ。
3年前、事故で丸一日エレベーターに閉じ込められて、それ以来閉ざされた暗い場所にいるとパニックに陥ってしまう。

それなのに彼女は窓すら開かない真っ暗な山小屋に閉じ込めようとした。
当然自分はパニックになり、なんとかそこから脱出しようと暗闇で振り回した山小屋の斧が偶然、彼女の背中を切ってしまった。



「そうさ……
彼女がこんなイタズラさえしなければ、子供達も閉じ込めなかったのに……」

「と、閉じ込めたってその山小屋に！？」


「ああ…
もう手遅れだろうけど……」


そう言って犯人は少し離れた所に見える煙に目を向ける。



ま、まさか……
山小屋に閉じ込めて火を…………！？


「山村警部！
捜索隊から燃えている山小屋を発見したと連絡が！！」

「それで消火は！？」

「そ、それが発見した時点で手がつけられないくらい…
燃え盛っていたようで…………」



くそっっっ……
まだ死なせるわけにはいかないってのに…

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