景光が薬で小さくなったので零に見つからないように俺が匿おうと思う。【名探偵コナン】

34 【窮地の烽煙】　身元。 ページ38

景輝side



「それはそれとして、
この遺体が誰なのか調べた方がいいんじゃないかな。
灰原さん達に連絡がつかないのにも理由がありそうだからね。」

先程まで博士に話していた山村警部に言う。
すると世良さんは遺体の背中側が見えるように少し持ち上げ、様子を見た。


「死斑や死後硬直の具合からすると、殺されたのは約5、6時間前…
背中から斧のような物でザックリやられてる。

でも即死じゃなく寝袋に入れられた後も少し息はあったみたいだよ。
寝袋の中で血のついた手を動かしてた跡が残ってるから……」



「フムフム…＿＿＿＿＿って、誰なんだ君は！？」

今かよ。
っていうかさっきまで普通に相槌打ってたよね……

「ボクは探偵の世良真純！
コナンくんの友達だよ！ なぁ！」

「う、うん……」

世良さんに同意を求められ、少し戸惑いながら返事をするコナンくん。
やっぱり世良さんコナンくんの事大好きだよなぁ……


「探偵だか何だか知らないけど困るねぇ…
勝手に遺体に触ってくれちゃってもォ！」


と言う山村警部に軽く「ゴメンゴメン…」と謝る世良さん。
彼女はすぐに表情を変え、遺体に向き直った。


「んで？
遺体の身元は？」

「それが何も所持していなくて…」


もしかしたら殺人現場に持ち物が全て置いてあるのかもしれない。
だったらまず殺人現場を探さなきゃいけないな。
と言ってもそんな時間ないのだけれど。


「名前とかはわからないけど…
多分この人保育士さんだと思うよ！」

「え？」



「ほら！ヒザ小僧にアザがついてるでしょ？」



「なるほど…
確かに保育士さんは子供と目線を合わせる為によく膝立ちしてるもんね。

それにスポーツとかだったらヒジとか手とかにも跡が付いてるはずなのにこの人にはついてない…
正座する人でもスネとか足の甲にも跡が付いてるはずだからね。」



コナンくんの言葉でオレは犯人の特徴は分かった。
被害者がなぜそんな不自然な手の形をしているのかも。

でもオレはただの小学生。
この姿をしている以上、小学生らしくしていなければならない。

と言うかコナンくん本当に小学生……？
世良さんならまだしも分かるけど…



「それにこの人の髪…
ストレートのにサイドが不自然にふんわりしてるし。

髪の毛長いのに後頭部の生え際までしっかり日焼けしてる…
これは普段、髪を両サイドで束ねてて、外を出歩いてる証拠だよ！」

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