【銀魂】真選組副長補佐をオトす方法２

68話(夢主様side) ページ30

「という訳で！これから第一回クリスマスパーティーを始める！」





そんな近藤さんの言葉とともに、真選組の
クリスマスパーティーは始まったのだった。





「おい、第一回って事はまたやるのかよ、これ」






呆れたように溜息混じりに土方さんが言うが、
その表情は普段よりも和らいでいる。






「まあまあ、そんなお堅い事言わずに。
近藤さんもああ言ってますし、無礼講でさァ」






「テメーはいつも無礼講だろうが」






楽しそうだなあ…
私はそう思いつつ、土方さんと沖田さんのやり取りを横目で眺める。






「それじゃあ山崎、例の物を持って来てくれ！」






「了解しました」






近藤さんに声を掛けられた山崎さんは、短い返事の後に、少し大きめの箱を手に戻って来た。






「これは、つい先日にトシと総悟とAちゃんが
作ってくれたクリスマスケーキだ！これをみんなで
食べようと思う！」






近藤さんが言うと、隊士達からはどよめきが起こる。
隣に座っていた土方さんと沖田さんに目をやると、
2人とも僅かに顔を曇らせていたが、私はあまり
気にしない事にした。






結局私が切り分け、隊士達にケーキを配った。
食べようとすると、ひとりの隊士に話しかけられる。






「Aさん、これめっちゃ美味いです！すごい
ですね！」






いやいや…言うて私飾り付けしかしてないから。
そう思いながら愛想笑いと共に返す。






「そうですか？でも私、飾り付けしかしてないんです。大半の作業は、土方さんと沖田さんがやって
くれたんですよ」






私の言葉に、周囲でわいわいとケーキを頬張っていた隊士達が数瞬フリーズした。
土方さんと沖田さんは呆れ顔だ。






「い、いやあ俺このケーキの飾り付けのセンスが
すごい良いと思ってたんすよ！お洒落ですよね！」






ヨイショしてる感半端ねえな。
一応、彼にはお礼は言ったが。






私も一口食べてみると、甘い香りが口の中に広がった。
認めたくないけど、土方さんや沖田さんの方が、
私よりも料理が上手いのかもしれない。





近くにいた土方さんと沖田さんに声をかけようと
すると、近藤さんの大音声が響いた。





「いやあ、このケーキは美味いな！トシ、総悟、
それにAちゃん、流石だ！」






そちらに目をやると、彼は褌一丁だった。






「アンタは服着ろォォォォ！！」






土方さんが全力でツッコミを入れる。
このオチは予想外過ぎだわ。

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