【銀魂】真選組副長補佐をオトす方法２

53話(夢主様side) ページ15

「すっ、すみません！遅れました！」









スパーン、と大きな音を立てて広間の戸を開ける私。その音が鳴り響くと共に、隊士達の視線が一斉に此方へ注がれる。やべえ…









「大丈夫だ、Aちゃん。まだ会議は始まってないからな。…あれ、トシと総悟はどうした？
ついさっき、Aちゃんを起こしてくるって行ったっきりなんだが…」









「え？…あれ、いない…」









近藤さんの言葉に、私は後ろを振り返る。
あるのは私が勢いよく開け、開きっぱなしの扉だけ。土方さんの姿も沖田さんの姿も何処にも
見当たらなかった。
置いて来ちゃったって事か…？
さっきまでいたから、多分そうだろう。









「わ、私探して来ます！」









「わ、分かった。でももうすぐ会議が始まるから、
早めに頼んだぞ！」









「了解しました！」









私は扉からすぐに出て、廊下を駆けた。
探しようがないので、来た道を戻ってみる。
…ん？あれは…









「土方さんに沖田さん！？一体何を揉めてるんですか！？」









「あり、Aじゃねえですかィ。ほーら怒られた、
こりゃ土方さんのせいだ。つーことで死ね土方」









「お前が死ね総悟。…悪い、今から行くから、近藤さん達に言っておいてくれ」









「いや、もうすぐ会議始まっちゃうんで、早く行きましょう。元はと言えば私が悪いんですけど…
ほら、二人とも行きますよ、遅れちゃいます」









私は土方さんと沖田さん、二人共の片腕を掴んで
全力で走った。
廊下は走るなっていうけど、遅れそうな時は例外
だよね。うん。









「おお、トシ、総悟、Aちゃん…おい、大丈夫か三人共？息上がってるぞ？」









「だ、大丈夫で…す…」









「ああ、俺は…大丈夫…だ…おいA、後で覚えてろよ…」









「俺は全然大丈夫ですぜ。遅れてすみません」









あれ、沖田さん息切れてない…若いなあ…
年二つしか違わないんだけどね！なんか悔しい！









「…大丈夫そうか、トシ、Aちゃん？」









「はい、大丈夫そうです。すみません」









「俺も大丈夫だ、悪かった」









「そうか。それじゃあ、今日の会議を始めるぞー！
えーと、今日の議題は…」









近藤さんが言葉を繋ぐ前に、沖田さんが
「ちょっと良いですかィ」と手を挙げる。
一体何だろう。






＊次話は原作にあったエピソードを少し引用
して書こうと思っています。

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