第3滑走 再会 ページ5
「勇利！部屋に篭って無いで、雪だよ！久々の！」
もう四月。桜の季節。
でも外は白い雪に追われていて凄く綺麗。
相変わらずショックから立ち直れていない勇利を置いて雪の中を走っていけば近づいて来た大きなトイ・プードル..ああ、やっと来たんだ。彼奴が、私の幼馴染の王様が。
「マッカチン！久々だねぇ！見ない間に少し太ったんじゃ無い？」
と駆け寄って来た犬を抱きしめてやれば、まるで”太ってないよ！”と言い返すように私の足に手を乗せる。
あはは、犬でも気にするんだ。
「そうだよ、A。マッカチンは昔と変わらずスリムだよ。」
近づいてきた人影に頭をあげれば、そこには相変わらずの飼い主。
「ヴィーチャ！本当に来たんだねぇ、ヤコフに怒られたでしょ？」
「そりゃぁ、もう散々だよ。飛行機に乗るその直前まで電話で怒られてたんだから。もうクタクタ。って、事で君と僕で作り上げる予定のスケーターを早く紹介してよ。」
そんなせっかちに成らなくても良いのに..勇利は逃げる訳じゃないだから。
裏腹に、遊んでいたマッカチンを置いて私はヴィーチャと共に白い道を歩き出した。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
勝生勇利 side
雪掻きを手伝う為、スコープを持って扉を横に開いた途端、僕の上にのし掛かって来たのは、死んでしまった愛犬。ヴィッちゃんにそっくりだけど少し大きなトイプードル。
何処かで見た事あるような顔に僕は頭をかしげる。
あれ..こいつもしかして..
いや、違うか。
「勇利、ヴィッちゃんにそっくりやろ。Aさんと帰って来たかっこやか外国人のお客さんが連れて来てたばい。今は温泉入っとらす。」
Aさんが、連れて来た、ヴィッちゃんにそっくりな犬の飼い主。
そんなの僕には一人しか思いつかない。
『え..！？」
なんとも間抜けな声を出して露天風呂までの廊下を走って行く。
まさか..！？
いや、でも..でも、Aさんが連れて来たんだし！
大浴場の扉を力強く開け彼が居ない事を確認すれば曇った眼鏡の侭、今度は露天風呂の扉を開く。
「＿ヴィ..ヴィクトル？何で此処に..」
頭にタオルを乗せて大層気持ち良さそうに温泉に浸かっているヴィクトル。
最初は良く似た他人か、自分の目が可笑しいのかと思ったけど、
「勇利！今日から俺はお前のコーチになる。そしてグランプリファイナルで、優勝させるぞ！」
僕に向かって語りかけた其の男は、何を疑うも正真正銘のヴィクトルニキフォロフだった。
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Акычо （あきほ）(プロフ) - スパシーバって、ありがとうって意味ですよ〜 (2017年4月8日 17時) (
レス) id: 84ab421957 (このIDを非表示/違反報告)
人間/海竜(プロフ) - 抹茶さん» ありがとうございます！今直してきました！ご指摘ありがとうございます！ (2017年1月11日 0時) (レス) id: fe3bde461c (このIDを非表示/違反報告)
人間/海竜(プロフ) - Run〈魔法剣士 〉さん» ありがとうございます!!嬉しいです！！スパシーバ！！此れからもよろしくお願いします！ (2017年1月11日 0時) (レス) id: fe3bde461c (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 凄く面白いですヾ(*´∀｀*)ﾉ更新楽しみにしてます(*'▽'*)あと、勇利の名字は勝木じゃなくて勝生ですよー！ (2017年1月1日 14時) (レス) id: 9446c1d1ac (このIDを非表示/違反報告)
Run〈魔法剣士 〉 - 面白いです！更新頑張ってください！それと、Спасибо(スパシーバ)はロシア語でありがとうと言う意味です！！ (2016年12月16日 23時) (レス) id: b86046bef0 (このIDを非表示/違反報告)
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