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◆94 ページ45

No side






「タケミっちさ、言わなくて良かったのか?」

「ん?」

「未来のマイキー君と、Aさんの事」






Aの家から帰る途中、
千冬はタケミチにそう聞いた。





「…今言ったって混乱させるだけだろ。
マイキー君が闇堕ちするのも、Aさんがどの未来にもいないのも」









そう、Aはどの未来にも存在していない。

しかし死んだというわけでも無く、
かと言って生きているという情報も無い。

それだけは完全に謎に包まれたままだった。






「…なんでだろうな、タケミっち。
Aさんだけ生存も確認出来ねぇなんてさ」

「ナオトに聞いても分からないって言われた。
でも未来の東卍にAさんの名前は無かった…」









過去を変えるたび、未来は変わっていく。
それは東卍のメンバーもそうだ。

今までメンバーじゃ無かった人物が入っていたり、
メンバーだった人物が去っていたりする。

しかしそのどれにもAは当てはまらない。







「でもマイキー君ってAさんの事大事にしてんじゃん?
だから殺すとかはないと思うんだけどなぁ…」

「…なぁ、タケミっち。もしもの話だけどさ、
もし、マイキー君がAさんを“カンキン”してるとしたら…?」





千冬の言葉に、タケミチはごくりと唾を呑んだ。





「まさか、そんなわけ……」

「安否不明、生きてるか死んでるかすら分からない。
それに未来の東卍は極悪になってるんだろ?
だったらAさんを閉じ込めるくらい容易いモンだろ」



考えたくはねぇけど、と千冬は付け加える。



「…Aさんの事が大切すぎて、手元に置いておくって、事か?」

「…なんにせよ、未来のAさんも救わなきゃいけない。
せめて生きてることだけでも確認しねぇと」





タケミチは決めた。
次に未来に帰る時は、必ずAを見つけ出す、と。

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重岡ゆう毅(プロフ) - 夜月さん» 夜月さんありがとうございます!大好きだなんて( ; ; )嬉しいです!これからも宜しくお願いしますね(o^^o) (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - Chaosさん» Chaosさんありがとうございます!更新は夜が多いですが、なるべく一日に沢山更新出来るように頑張ります^_^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - お餅さん» お餅さんありがとうございます!これからもからも応援宜しくお願いします^^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 重岡ゆうさんの小説大好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年9月11日 22時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2021年9月8日 14時) (レス) id: c7227097e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2021年9月1日 22時

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