拝啓、復讐者の皆様へ。　ｵﾘｼﾞﾅﾙ、ﾎﾗ-､ (ページ2)

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少女。死神。ページ2

暑い暑い、夏の昼。

森の奥にある、洋館でいつも通り、私はアイスティーを飲んでいた。

みーんみんと蝉の声が鬱陶しくて、つい耳を塞ぎたくなってしまう。

私、キラは死神として、この世に居る。

死神って、骸骨じゃないのよ。

私は、れっきとした15歳の“元”人間なんだから。

おっと、説明してる場合じゃないわね。

仕事の時間になっちゃった。

私は、一気にグラスに残っているアイスティーを飲み干して、隣の部屋へと向かう。

「テイラ、ノア。仕事よ。」

「ああ。もう時間か。」

私がそう言うと、少々低い声がかえってくる。

「ええ。テイラ、今日は珍しく王族よ。しかも、沢山殺してる。」

「そうか。……おい、ノア起きろ。仕事だぞ。」

テイラがゆさゆさと揺らしているのがノア。

癒し系男子だ。

で、テイラが典型的な真面目男子。

私は……、なんでしょうね。

「……んん。しごとぉー…?」

目をこすりながら起き上がるノア。

すっごく可愛い。

「そうよ、ノア。早く”処理”をしないと、”消え”ちゃうわ。」

「分かった……、準備する。」

「テイラも。急いでね。」

私がそう言うと、黒いマントを取るテイラとノア。

物分かりのいい奴だとつくづく思う。

まあ、これが普通なんだけど。

私も、準備をするために、自分の部屋へ、向かった。

。

。

復讐者は。

私達の手によって、

死ぬ。