【第八十五話】 そらるside ページ34
どういうことなんだろう
Aちゃんが灯麻くんを見つけた?
「知らなかった」
『・・・・・・・嘘』
ろんが泣きそうな声で呟く。
「・・・・・ごめん、全く意味分からないんだけど。まずなんでそれを先に言ってくれなかったの?」
ろんを落ち着かせるように言う(言ったつもり)。
するとしばらくしてからろんの声が聞こえた。
『・・・こんなこと言うのあれだけど、私頼んどいたの。松下にそらるに言っといてって』
「松下?僕何も聞いてないけど」
『・・・・・・ごめん、そらる。松下に頼んだ自分が馬鹿だった』
申し訳ないような声でろんが言う。
つまり、まとめると。
「まとめると、
Aちゃんが灯麻くんを見つけて、
それを僕に言うように松下に頼んで、
その肝心の松下は僕に言うの忘れて・・・ってこと?」
『多分、そういうこと』
なんだよそれ。
余りにも唐突すぎる出来事に僕は大きなため息をついた。
そのため息を聞いてろんは焦ったのか、またごめんと呟いた。
「いやろんが悪い訳じゃないよ。どっちかって言うと松下の方が、というか気づかなかった僕も僕だし。
でも松下は殴る」
そう言うとろんは電話越しに小さく笑った。
『あはは、さすがそらる。大魔王様だね』
「誰が大魔王って?」
言うとまたろんは笑った。
僕もつられて小さく笑い、そして一息ついたあと、まじめな口調で言った。
「・・・・灯麻くんのこと、灯油くんには言ったの?」
『言ってないと思う。でも、多分だけど、気づいてると思う。灯油くんのことだし、今気づかなくても、あとから気づくと思うよ』
「・・・そうだよね」
そうだ、灯油くんのことだ。きっとすぐに分かるだろう。
そして、Aちゃんが灯油くんに問い詰めて、灯油くんは――――
灯油くんは、どうするだろう?
「・・・・どうするんだろうなぁ、灯油くん」
『え?なんか言ったそらる』
「何でもないよ」
なにそれー、とろんがダダをこねる。子供か。
そう心の中でつっこむと、いきなりろんが焦った声で問いかけてきた。
『ねぇそらる、今気づいたんだけど』
「え?」
『Aちゃんになんて言おう、灯麻くんのこと』
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レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - ルリ@TGFさん» ありがとうございます!頑張りますよおおおお\(`д´\)<ウオオオ!! (2015年1月27日 22時) (レス) id: 071bc162a8 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@TGF(プロフ) - 外せてます。更新ファイトです(*´∇`*) (2015年1月27日 0時) (レス) id: 93869995fe (このIDを非表示/違反報告)
レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - ルリ@TGFさん» ごめんなさい、警告ありがとうございます。オリフラはずせてますかね・・・? (2015年1月26日 23時) (レス) id: a0ad653828 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@TGF(プロフ) - オリフラ外してくださいね。 (2015年1月26日 22時) (レス) id: 93869995fe (このIDを非表示/違反報告)
レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - 漓霧@友達プリーズさん» ありがとうございます!!そして申し訳ないのですが、ユーザー名を教えていただけますか? (2015年1月21日 20時) (レス) id: 071bc162a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイネット@二次元Ioveちゃん | 作成日時:2014年10月18日 16時