《第1弾》ブーゲンビリア〜M.Tasuku ver〜

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「わっ！泣かないで！大丈夫。
美門はそんなに簡単に人を好きになったり嫌いになったりしないって

そんなの彩が1番わかってるでしょ？


それにさ、なんでか分からないならちゃんと聞いてきなさい！分からないことをいつまでも悩んでグルグルしてても意味ないよ！｣



奈那の励まし…にはとても聞こえないけど

お説教が私の心に素直に染みて


こんなことで涙を流すのなんて馬鹿らしいと思えた


「私…、今から聞いてくる。
翼にあってくる｣



うん！

笑顔で頷く奈那を見て心が温かくなった



美門side


はぁ…


気がつくといつも視線がアーヤを追っていて
自分でも嫌になる

目が合うとドキンっと心臓が跳ねるくせに、
本当は嬉しいくせに


まるで見てないように目を逸らして

その目の端で悲しそうにしるアーヤを見て

自分まで心が痛くなる

自分からしたのに馬鹿だ

「タススどうしたの？｣



少しハスキーな声がして自然に俯いてた顔を上げるとそこにはチョコレートをもった相葉さんがいた


「あ…いえ大丈夫です｣


自分でもとても大丈夫な奴の声じゃねーだろという程低い声が出た


「ほら、チョコ食べて！｣

ニカッと笑ってチョコをくれる相葉さん

「あざっす｣


自然に頬が緩む

最近ちゃんと笑えてなかったから変な感じ
「それで？アーヤちゃんと何かあったの？｣


突然核心を突かれて手に持っていたチョコをポロッと落とす


「あらら。はい｣


個包装だったのに落としたそれは自分のポケットに入れて、

新しいのをくれる相葉さん

「すみません…｣


「いーのいーの！それで、喧嘩したんでしょ？｣


優しく笑って俺に聞く相葉さんについ心が開いて


「実は…｣




「あのねぇ｣

全てを話すと相葉さんは少し呆れたように言った


顔は笑ってるけど


「そんなの早く謝んなさいよ。

あのね？アーヤちゃんがかわいいのは分かるんだよ？でも、アーヤちゃんはタススしか見てないんだからなにも嫉妬しなくても…｣




「でもタイミングがないんですよ…｣


どんどん落ち込んでく俺に相葉さんは明るく言った


「タイミングなんて関係ないよ。自分が言いたいと思ったら言えばいんだからさ


タススは笑ってた方がいいよ。
そっちの方がカッコイーし、好きだもん、俺｣

ついでに頭までポンポンしてもらって…

相葉さんってもしかして「天然｣だけじゃなくて「天然人たらし｣？


ほら、あの影で女の子が顔真っ赤にしてるじゃん

「ありがとうございます。俺今からいってきます｣


「うん！｣

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