吸血鬼（カッズ）

オレハナニモノナンダ ページ14

美門side

おかしい…

ここのところは誰と話しても頭は違うことを考えてるんだ。


異変があったのはアーヤと話した翌日から。

頭でボワボワなにかの音がしてて、響いてるんだ。

そして。昨日からそれがひどくなり、

俺はなにか解らなくなる。


ウェンディゴ症候群の記事を読んだからか？
あんなの科学的にはあり得ない。

思い込みで、脳が洗脳されてるだけなんだ。


そうわかってるのに、


俺は何者なんだって叫びが止まらないんだ。





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彩side
昴にお弁当を届けようとして、2日。


城に帰ってきたのに誰もいない。


城には私の知らない部屋がひとつできてて、頑丈に固定されてる。

皆してどこにいったの？


出掛けるなら手紙くらいくれたっていいのに。



人間界で、いつかばれるんじゃないかと不安で自ら孤立してたら逆に人との関わりかたを忘れて、友達の一人もいなかった。

そんな私を、無機質な生活から救ってくれたのはKZの皆だ。


信頼してる仲間。

一人でいることはなるてるけど翼たちがいないのはまたべつ。

一人にしないで。


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美門side
俺は…俺は…

あぁ、美門翼だ。


違う。

頭の中の音は声だった。

低くて響く声が、ずっとしきりにはなしてる。


お前はウェンディゴ。



違うっ！俺は俺は…俺…？


違う、美門翼だ！！！


ウェンディゴ


お、俺は人間…？


違う、ウェンディゴ


ウェンディゴウェンディゴウェンディゴウェンディゴウェンディゴ…




俺は一体…

人間…だ…

違う、ウェンディゴだ。

ウェンディ、ゴ…なのか？


俺は…お、れ、は…ウェンディゴ…









そう、俺はウェンディゴだっ！！

ヤニッパ族の吸血鬼じゃないか。

何を今さら…


アイツらを姫のいる城を落とさねば…。



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七鬼side

美門の部屋から最近妖気を感じるんだ。

それととに昴に弁当を届けに行ってから一向に帰ってこない立花。



ここに来てから体の不調。

多分いつもと違う食事だからだろう、

パソコン持ってくればよかった…



立花に至っては、昴は弁当ナンテ貰ってないというし、砂原がさがしにいったが目撃者ゼロの闇の中。



美門は返事してもどこかに意識がとらわれてるような返事しかしないし、鍵もかかってて空かない。




でも、そのうちに美門はいつもの調子に戻り部屋から出てきた。


でも、雰囲気はいつもと少し？違った。


天然の要素が消えたんだ。


「いや、お前は人のこといけねーよ」

エスパー砂原くん

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