《第2弾》ブーゲンビリア〜M.Tasuku ver〜

朝チュン ページ19

「ふふ｣

布団の中で少し笑うアーヤを見る

まだ寝ているようだった

柔らかいブラウンの毛を指に巻き付けて遊んでいると僅かに身をよじってくすぐったそうに笑う

久しぶりに見た夢が消えていかないように何度も繰り返し思い出す

それでも段々消えていく夢に仕方ないなと苦笑し、するりと白い頬を撫でた


確か今日はアーヤ午後出勤だったなぁ

朝日がカーテンの隙間からテラテラと輝き揺れている

ゆっくり起き上がり布団から抜けると素足にひんやりとした空気が触れて瞬間、目が覚めた

今日は格段と寒いや

少しカーテンを開けると水滴が下に溜まり、キラキラと反射して少し眩しい

木製のクローゼットの中にある厚手の靴下を履き、適当に服を選んだ

ダボッとしたトレーナーはまだ数えるくらいしか洗濯をしていないが、頭を通すとアーヤと同じ匂いがして嬉しい

それにスゥェットを合わせて完璧に部屋着になると洗面所に行き、

顔を洗ってコーヒーを作るとそれを冷ましている間に朝ごはんを作る

いつもはアーヤが作ってるけどたまには

それに昨日は寝たのが遅かったからゆっくり寝かせてあげたいしね

フライパンに卵を2つ割入れて蓋をする

少し半熟な位が俺は美味しいと思うけどアーヤは堅焼きが好みらしい

それをトースターで少し焦げ目を付けたパンの上にのせて、マヨネーズをかけると完成

アーヤが泊まりとかでいない日はだいたいこれが俺の朝食

楽ちんだし、美味しいし、これにサラダを付けたら栄養も取れる

「おはよ…｣

ドアの付近にダボッとしたトレーナーにスゥェットという俺の部屋着と似たような格好のアーヤ

なんだか似てきたなぁ

いつもはサラサラとしている絹のような髪がぴょこぴょこと跳ねているのか可愛い

「ご飯…｣

ボサァとしたままくるりとこちらに背を向けると洗面所へのろのろと歩き出す

机に並べている間にシャキッとしたアーヤが帰ってきて「美味しそう〜｣といいながら席に着いて2人でいただきます

目玉焼きトーストなんて別に手で食べられるけどナイフとフォークを使って食べるのがオシャレな朝って感じで好きな俺

アーヤは少し呆れたように笑うけど、なんだかんだ言って一緒にやる

今日は何しようかな

食べ終わるとアーヤはパッパと着替えてしまう

あ〜あ、狙ったわけじゃないけどお揃いだったのに

すっかり外で見るアーヤに早替わりするとメイクし始める

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