#030 ※少しグ○ ページ35
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何が算段だ。「ただ倒せばいい」そう言った書物に大きな声で突っ込むところだった
無限に湧いて出るから困っているというのに、これでは無謀だ。無茶苦茶だ
その反面、ヨナちゃんを助けられるという小さな希望を見つけたニーア君は、いつになくやる気満々だ
「小娘も戦え。戦わねば勝機は得られぬぞ」
「わ、わかってる」
なんて高圧的な書物なのだろうか。円月輪を構え、先程までのようにとはいかないが、振るう
十何体ものマモノ達が倒され、床が血で真っ赤に染まる
血なまぐさい、鉄の臭い。気味が悪く胃の中にあるものが出てきそうになるだけでなく、鼻に掠める悪臭に気が狂ってしまいそうだ
それでも数十体倒した頃、床に染まっていた色が、血液が宙を浮き、一斉に書物の中に吸収される
「感じる、感じるぞ……、力が」
書物はパラパラと中のページを開くと、どこかの魔法ファンタジーのように『魔法陣』を展開させ、陣の中から何弾もの赤黒い弾を周りのマモノ達へ解き放つ
『黒の弾』……魔法陣が失せた書物のページにはそう書かれていた
「シロは……あの黒いマモノの血を吸ったの？」
「血はオト……音をコトバ……コトバは…チカラ……」
心にもなく、上の空のように呟く書物。あの『血』から何かを感じ取ったという事なのだろうか
ただでさえ『黒の書』の正体がわかっていないのにますます謎が深まるばかりだ
「どうしたの？シロ？」
「…これは……キオク？」
「大丈夫？しっかりして！」
彼の声に書物は正気を取り戻す。何も無かったかのように「うむ」と静かに唸る辺り、どうやら自身にも何が起こっていたのかわからなかったようだ
先程まで何十体ものマモノ達がいたというのに、そこにいた痕跡も、赤黒かった床の色も全て消滅し、大きな二体の鎧以外は何もかも無くなっていた
これで終わりなのか…？
そう思われたのも束の間。鎧が突如として動き出した
「そう簡単にはいかぬらしいな」自らの背丈と大して変わらない斧をゆっくり動かし、構える二体に書物は呟くのであった
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友那(プロフ) - イヴィさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです！これからもよろしくお願いします♪ (2017年7月1日 11時) (
レス) id: b577400daf (このIDを非表示/違反報告)
イヴィ - とっても面白いです一気に読んでしまいました(//∇//)続きがすんごく気になります更新頑張って下さい応援してます！ (2017年6月30日 23時) (レス) id: 83661986d6 (このIDを非表示/違反報告)
友那(プロフ) - テュランさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2017年3月22日 11時) (レス) id: 80bca4f763 (このIDを非表示/違反報告)
テュラン - 面白いです！ 続き待ってます (2017年3月22日 9時) (レス) id: 5013c95259 (このIDを非表示/違反報告)
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