#08 ページ13
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ハタキを手にし、パタパタと棚の中に溜まった埃を叩き落としていると、とある書物を見つけた。知らない文字で彫られた表紙の少し古びた本だった。知らない、というどころか、見た事もない文字で彫られているため、自然と眉間にシワが寄る
「”ウェポンストーリー“、武器の物語の本ね」
静かに掃除をしていたはずのポポルが肩口の後ろから顔を出してきたので、少し驚くとごめんなさいねとクスクス笑う
「え、えっと、武器の…、物語？」
「それは武器を作った人、もしくは所有者だった先人達の歩んできた物語を題材として書かれている書物なの」
こんなところにあったのね、ポポルは懐かしそうに書物を見つめる
「文字が読めない様だけど…」そう言われ、素直に頷く
するとパッと嬉しそうな顔で「私が教える」とポポルさんは言ってくれた
「でも、お仕事とか…」
「いいの、ライラちゃんがこの世界にいるのだったら必要な知識でしょう？」
確かにポポルに文字を教えて貰いながらここの本を読んでいれば、少しはこの世界の事を知れるはず。決して無駄にはならないだろう
「じゃあ、よろしくおねがいします」手に持っている本を見えやすく、掃除の邪魔にならないような場所に片付け、掃除を再開するとこの空間に長居出来るくらいまでの作業を終えようとした時、デボルが手提げのない紙袋を持って帰ってきた
その袋は早速私に手渡され、中を確認してみると白と黒、それぞれ二着入っていた。デボル曰く、合わせて着る服だそう
まず黒が、袖の広がった長袖とショートパンツが合わせたようなツナギ。肩口から首元にかけて着替えるための小さな留め具数個、首元には更にタートルネックが付いて、両肩にはスリットが入っていた
そして白が黒とは対に襟が大きく広がっていて、袖は黒のものより大きく、肩には同じくスリットのある白のワンピースだった
「どうだろうか？ライラに似合いそうで、動きやすそうな物を選んだつもりだが……」
「凄く可愛いです！ありがとうございます！」
私にも予想していなかったくらい大きな声が出て、ここは図書館であることを思い出して謝罪するとポポルは「そんな事よりライラちゃんが笑顔になってくれた事が嬉しい」と微笑んで言ってくれた
先の優しさといい、ポポルがもし異性だったら必ず惚れると私は確信した
「あとデボルのファッションセンスにも安心したわ」
「お前はどういう目であたしを見てるんだよ…」
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友那(プロフ) - イヴィさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです！これからもよろしくお願いします♪ (2017年7月1日 11時) (
レス) id: b577400daf (このIDを非表示/違反報告)
イヴィ - とっても面白いです一気に読んでしまいました(//∇//)続きがすんごく気になります更新頑張って下さい応援してます！ (2017年6月30日 23時) (レス) id: 83661986d6 (このIDを非表示/違反報告)
友那(プロフ) - テュランさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2017年3月22日 11時) (レス) id: 80bca4f763 (このIDを非表示/違反報告)
テュラン - 面白いです！ 続き待ってます (2017年3月22日 9時) (レス) id: 5013c95259 (このIDを非表示/違反報告)
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