【短編】何時かの物語 -ep02- -BHFFXV- (ページ24)

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あれからあっという間に時は過ぎ、翌日の放課後。募りに募った苛立ちを治める為にプロンプトとゲームセンターへ遊びに来ていた

昨日の夜、夕食のおかずが入った容器をそのまま置いて彼女は去っていき、あのままでは勿体ないと思い、風呂に入った後一人で食べたのだが、味は感じなかった。あの時の気持ちがまるでそのまま体が写し取ったように、何も感じることは出来なかった

そして翌朝学校へ着くも、ドア越しから見える筈の彼女の姿がそこにはなかった

連絡先を知らない彼女に連絡をとる手段はなく、休んでいる理由も判らないという事も含めて苛立ち、今に至る

「クソッ」
「どしたの？」

プロンプトに昨夜の話はしていない。あいつの事だ、きっと俺達の間に仲介して仲直りさせようといろいろと言ってくれるだろう

だがそんな事、わざわざ気を遣ってまでやって欲しくはない。関係のないプロンプトを巻き込むわけにはいかない、これは俺とウェリタスの話なのだから＿＿

「お前らどこの学校だ！？」

スウェットにキャップを被った屈強な男が俺達に話しかけてくる…、というか注意された

誰だと思ってもすぐに気づいた。グラディオだ。何故ここにいるのかと問えばたまたま俺達を見かけ、ゲームセンターへ入っていくのが見えた為尾行していたらしい

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途中まで男三人だったのだが、プロンプトが別れた後残された二人で寂しくアミシティア邸へ行く。稽古を(強制で)付けるとの事だが、グラディオに言われるまで今まで忘れていた

早速始まる庭での稽古。だが何故か昨日の事がチラついて集中が出来ない

挙句の果てに「集中しろ」と言われる始末だ

「……うっせえ」持っていた木で出来た大剣を地面に突き刺し、座り込む

「おいおい、陛下が嘆くぞ。そんなんじゃあ国を任せられねえな」
「わかってんだよっ！！」

わかってるんだ、今のままじゃダメだって。でも親父が死ぬとか、考えたくねえよ

これが素直な気持ちだった。ずっと言えず、押し殺していた気持ち。これを言えずノクトは昨日イグニスとウェルと仲違いしてしまった。全部自分が悪かったとそんな事、すでにわかりきっていた

「なるほどなあ、イグニスが怒って、ウェルがぶっ倒れる理由がわかったわ」
「…ウェルが、倒れた…？」
「ああ、今朝連絡があってな。昨日の夜中から高熱がひでえんだと」

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