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水無月 一 ページ9
五月に凪と軽い喧嘩のようなものをしてから
少しだけ気まずくなって話すことが少なくなった。
(あぁ…馬鹿だなぁ。さっさと仲直りしろっつーの私)
朝の登校や帰り道で、たまに一緒になっても
何を話したらいいかわからない。
謝るべきなのか、
何事もなく接するべきなのか。
私の17年の人生を振り返って
解答を探してみても、
答えはどこにもなかった。
いや、答えなら本当はもうわかってる。
私が謝ればいいのだ。
あの日は少し言いすぎた。ごめんね。
…そう言えばいいのに。
凪との距離感を恋煩いで見失って、
私にそんな簡単なことも決断させてくれない。
結局、私は自分の歩くスピードを速め
凪に背を向けて歩き去ってしまう。
私が先を行って、凪が後ろにいる。
昔から変わらないと思えるこの関係は
成長と愛情で微妙に歪んでしまった。
…主に、私の中だけで。
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作者名:ゆうな | 作成日時:2017年2月28日 2時