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Bitter chocolate 2 ページ2

少し時間はかかったけど、仲の良い
友達全員分のチョコが完成した。


「えっと…
このとびきり甘いのが咲ちゃんで
甘さ控えめが_____」


皆の嗜好はよく知っているので
ちゃんとそれを反映させた一人一人
専用のチョコを別々のパッケージに
袋詰めを行う。


最後の一つを詰めようと視線を
向けると色の濃いガトーショコラが
目に入った。


「…結局今年も作っちゃったな」


彼のために作った、
とびきり苦めのガトーショコラ


苦い苦いと言いながらも必ず
全部食べてくれた優しい笑顔


それを思い出して胸に熱いものが
せび上がって痛みに変わる


膝をついて泣きそうになるのを
必死に堪えながらガトーショコラを
手に持ち、私は庭に出た。


空を見上げると朝日が登り始め
夜が明けたことを教えてくれる


そんな夜明けの景色を眺めながら
私は手にしたチョコを口に運んだ。


いっぱいに広がる強い苦めの味


今年もまた


君のことを想って


君のためにチョコを作って


君を想いながら君のためのチョコを


口にする。


これは、忘れたくない私のエゴ


今年もまた君を想って
夜が明ける景色を見つめて呟いた。

「今日も、木葉が好きです。」

Sweet chocolate 1→←Bitter chocolate 1



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設定タグ:バレンタイン , 青春 , ラブコメ   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:ゆうな | 作成日時:2016年2月14日 16時

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