玖拾参 ページ50
貴方side
貴方「ッ…!まじにぃ!!」
今度こそまじにぃを守り抜くって決めたのに
2発中の1発はまじにぃ、もう1発は俺に当たった
予期せぬ事で身構えることの出来なかったまじにぃは反動で12月の冷たい海に落下してしまう
助けなくてはっ!!
桐生さんは何もせず背を向け歩き出し、問い詰めようかと思ったがまじにぃが最優先なのでジャケットを脱いだあと、連絡を入れて海へと飛び込んだ
流石に冷たい…今にも凍りそうだ
けど、弱音を吐いてる場合じゃない
薄暗い海の中を潜って行くと、パイソン柄が見えた
まじにぃ!!
気を失っているまじにぃの腕を自分の肩へ回して地上を目指す
途中息が苦しかったが気にしてられない
何とか水面に顔を出し思いっ切り息を吸ったあと、まじにぃの体を軽く揺すると意識が戻って安心する
真島「ゲホッゲホッ…!う゛ぁー」
貴方「大丈夫か!?今西田呼んでるからもう少し我慢してくれ」
真島「はー、撃たれてもうた。やっぱ痛いのぅ。せやけど月城ちゃんがいて助かったわ」
さっきまで気を失っていたというのに、もういつものペースで話すまじにぃに気を張っていた体から少し力抜ける
貴方「そ、そうか」
さっきまでまじにぃを助ける事で必死だったが、思い出したかのように腹が熱い
カスっただけなんだけどなぁ
真島「そういや月城ちゃんの目ェ青いで」
貴方「えっ、嘘マジか」
潜った時にカラコンが外れてしまったのか…
真島「アカンアカン。目ェ擦ったらダメや、きれーな目に傷が付いてまう」
無意識に擦ろうとしていた手をまじにぃに止められ素直に止めると満足したのかじっと目を見られる
素顔を見られるのが嫌で顔を背けていると車の音が聞こえてきた
西田「親父!!」
貴方「西田、遅い。早く引き上げろ、まじにぃ撃たれてんだよ」
そういうと慌てて西田と組員達で引き上げ始めた
貴方「誰か水持ってるか?傷口に掛けてやれ」
2人引き上げて貰い俺は水をかけられたまじにぃに脱ぎ捨てたジャケットを渡して傷口を圧迫するように伝えると渋々やってくれ、車に乗り込んだ
貴方「前世話になった病院に向かってくれ。俺は疲れたから寝る…」
ジワジワと痛む傷口の事を忘れるために少しだけ眠ることにしよう…
___
どうも作者です。
お話がいっぱいになりましたので移行します。
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/yuuna22y14/
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作者名:ぷりん | 作成日時:2021年1月3日 15時