死蝶は舞う2〔龍が如く〕 (ページ48)

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玖拾壱ページ48

貴方side

真島｢今日こそ桐生チャンと喧嘩や喧嘩ｯ!!｣

貴方｢はいはい｣

次の日の朝、今日は昼まで寝るつもりだったってのにまじにぃからの電話で起こされて…

最悪だ

西田からのまじにぃへ贈った地図のお陰か桐生さんは直ぐに見つかったが、何やら急いでいる様子

後を付けてみるとキャバへ入って行くのが見えた

そこは世話になったシャイン

この時間はオープンしていない時間だし遊ぶのが目的では無さそう

その考えは当たっていたみたいで5分後くらいに出てきて2人で急いで隠れた

次は何処へ行くんだ?

そのまま後を付けていくと今度は案内所

桐生さんてそんなに風俗店が好きだったか?

少し遠くで見ていると急に視線を感じた

貴方｢なんだ?｣

真島｢跡付けられとる。アイツら前も見たけど今日は数が多い。流石にここまで来ると嬢ちゃんも危ないんとちゃうか?｣

嬢ちゃんて事は遥ちゃんか

それにしても前からいたんだ

貴方｢狙いは多分桐生さんだろう…それで俺らを尾行して見つけるって算段だろう｣

真島｢桐生ちゃんはワシの獲物や…行くで月城ちゃん｣

貴方｢行くって何処に｣

真島｢追っ手を撒くに決まっとるやろ!｣

貴方｢はぁ、あくまであいつらには気付いていない振る舞いで歩くぞ｣

という事で取り敢えず桐生さんと距離を取るように歩く

ここで大人数でやり合うのには不利だ

それをこっそりまじにぃに伝えると、"えぇ場所がある"という事でついて行くと公園前だった

貴方｢もしかしてここか?｣

真島｢いや、タクシーの運ちゃんに桐生ちゃんが来れるように根回しするだけや｣

そう言ってドライバーに頼むと分かってくれたようで俺らも別のタクシーに乗ってまじにぃが言う目的地へと向かった

その間珍しくまじにぃが桐生さんにメールをしていた

思ったより心配してるんだな
いや、自分の為にもって感じか

後ろの窓を見ると黒塗りの車が数台

これだけいれば桐生さんは今のところ無事だろう

貴方｢貨物置き場…?｣

目的地へ着くと海岸沿いの貨物置き場

確かにここは広いから相手にしやすいのか?

真島｢そろそろ桐生ちゃんも来るやろ｣

貴方｢桐生さんこっちに呼んだのか!?｣

てっきり2人でやるのかと思った

真島｢アイツらとの問題は桐生ちゃんやからな｣

貴方｢そうか｣

桐生さん気持ちを考えての行動なんだろう

俺はそれに従うよ