死蝶は舞う2〔龍が如く〕 (ページ26)

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陸拾玖ページ26

貴方side

真島｢やっぱりゴツイで_お前は…それでこそ_桐生チャン…や｣

外へ出ると膝を着いたまじにぃと息が上がった桐生さん

もう決着は着いたのだろうか

真島｢まだまだ…行くでぇ!｣

桐生｢勝負は着いた。遥を返せ…って月城!｣

貴方｢ん?｣

桐生｢遥に何かしたんじゃないだろうな?｣

おー怖い怖い

こんな俺に敵意剥き出しの姿初めて見たよ

貴方｢遥ちゃんに手は出てないし桐生さんに勝負を挑むつもりもないよ｣

両手を上に上げて敵意が無い意思を伝えると桐生さんは拳を下ろした

俺が適う相手じゃないよ桐生さんは

ん?

視界の隅に組員の1人がゆっくり立ち上がるのが見えた

手にはまじにぃのドス

まさかｯ…!

貴方｢桐生!!後ろｯ!｣

コイツ桐生さんを殺る気だ…!

組員｢死ねや桐生ぅ!｣

咄嗟に走り出したけど明らかに間に合わない!!

真島｢うｯ…｣

え…?

その一瞬は時間が止まったかのように見えた

正面から見なくてもわかる深々と刺さったドス

赤いドロドロとした液体が流れ出る

まじにぃは桐生さんを庇ったのだ

組員｢親父…なんで｣

真島｢桐生チャンはなぁ…俺の獲物やぁ…このド阿呆!!｣

刺した組員を思いっきり殴るとその反動で緑の地面が真っ赤に染まっていく

貴方｢も、もうまじにぃ…動かないでくれ｣

あまりの衝撃な出来事に固まっていた体から絞り出した声は自分が思うより小さいもので聞こえていたかあやふやだ

真島｢コイツを殺るのはワシだけなんじゃぁ!!｣

桐生｢真島!｣

組員達｢｢親父!!｣｣

そしてまじにぃは倒れた

組員｢おい、救急車だ。早くしろや!!｣

…は?

その言葉を聞いて私の何かがプツンと切れた

貴方｢…おい、おめェがやっといてそれは無いだろう。そこのお前、大三江病院に電話を掛けて月城と伝えて救急車を呼べ。察が来たら面倒だろ｣

組員｢へい｣

貴方｢さーて。次はお前の処分だな｣

転がっていたバットを手に取り、刺したやつの方へ歩くと同時に向こうは下がる

貴方｢おいおい、親父をあんな風にしておいてそれは無いだろう｣

組員｢お、親父を刺すつもr((｢言い訳はよせ。見苦しい｣｣

バットを高く振り上げて体に叩き込んだ

何度も何度も

喚き散らそうが骨が折れようとも関係ない

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