小鳥ちゃんと烏と猫と…HQ

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「…飛雄さ、さっき私に上げてくれたみたいなトスを翔陽にもやってみてよ。」

影山「…は？(どういう事だ…)」

「飛雄が運ぶの、翔陽の元に。」

影山「運ぶ…(そうか、なるほどな…)俺は、お前の運動神経が羨ましい。だから、宝の持ち腐れのお前が腹立たしい！」

日向「はぁ！？何だよ、いきなり…！」

影山「それなら、お前の能力俺が全部使ってみせる！」

日向「え…」

田中「何だ…？」

影山「お前の1番のスピード、1番のジャンプで跳べ。ボールは俺が持っていく…！」

日向「持っていくって何…どういう事？」

影山「お前はブロックがいない所にMAXの速さと高さで跳ぶ。そんで、全力スイングだ。俺のトスは見なくていい、ボールには合わせなくていい。」

日向「はぁ！？ボール見なきゃ空ぶるじゃん！」

影山「かもな！でも、やってみたい…！」

「翔陽、飛雄を信じて。仮に目をつぶってたって、ちゃんとボールは翔陽の元に来るはずだから…！」

菅原「(えぇー！？Aちゃんの影山への信頼すげぇな…)」

日向「目をつぶってても…分かった、Aがそこまで言うなら俺やってみる…！」

「うん…！(もしこれが上手くいったら、最強のコンビネーションが…！)」

澤村「(小鳥遊のこのポテンシャル…マネージャーってのも、勿体ない、よな…)」



月島「まだ何かやるつもりか？王様の自己中トスなんて誰も打てないってば。」

山口「だよねぇ！」

「(2人なら、出来る…！必ず…！)」



影山「ｽｩｯ__ふぅ…(見ろ、ブロックの位置…ボールの位置…スパイカーの位置は…)」

田中「(すっげぇ集中…)」

影山「(跳ぶ…！こいつのジャンプのテッペンはどこだ…！？今っ…！この位置、このタイミング、この角度で…！)」



ｼｭｯ_ｽﾞﾊﾞﾝｯ___



影山「よっし…！」

「っ！！(来た…！)」

日向「っ…！？手に、手に当たった…！うぉー！！」

月島「大袈裟だな…」

澤村「…おい！今、日向…目つぶってたぞ…」

月島・田中・影山「「「はぁっ！？」」」

月島「あの…どういう…」

澤村「ジャンプする瞬間から、スイングするまでの間…日向は目をつぶってた！つまり影山が、ボールを全く見ていない日向の手にピンポイントにトスを上げたんだ…！スイングの瞬間に合わせて、寸分の狂いもなく…！」

月島「はぁ…！？」

日向「すっげぇ！すげぇ！なぁ、何？今の何！？当たったんだけど！俺の手に今！」

「やった…！(さすがだよ、飛雄…！)」

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