空腹感【太宰治】by月瀬ゆうめ ページ5
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<Aside>
腹部に手が回り後ろから抱き締められると頭の上に顎が乗った。
「いい香り。」
『ありがと。』
「Aといると落ち着く。」
『うん。』
「愛してる。」と耳元で囁かれ顔が赤くなるのを抑える為にフライパンに乗る卵に集中する。
フライパンを握る左手をトントン叩き乍らスナップを効かせて卵を丸め、
其れをお皿に載せた。
『出来たよ治。‥治?』
後ろを向くと項垂れた様子。
『如何した?‥‥‥ごめん。何かした?』
顔を下から覗き込んでも、目を合わせて呉れない。
「したよ。」
『え、御免!!本当に御免!』
顔を上げて呉れた治はニコッと微笑むと、
「可愛いから許すよ。」
『ありが』
【 何て云うと思ったかい? 】
左手を掴み上げられると後ろに在る壁に押し付けられる。
『おさ、‥ん。』
抵抗する間もなく黙れとでも云うように口を塞がれ、
軟らかい唇の間から出て来た舌に唇を突かれる。
空腹で朝食を取りたい私は開けたらその先まで続くと云うのを知って居る為、
開けまいときつく口を結んだ。
ゆっくりと閉じていた目を開け治を見ると、背筋をゾクゾクとしたものが這った。
「ねぇ、この頃反抗して来るよね。何か理由があるのかい?」
『私は、朝食を、取りたい。』
「それじゃあ‥‥‥」
治の瞳の奥がギラリと光る。
【私は、Aを、喰べたい。】
『ご飯食べ終わったら。‥‥‥ね?』
「そう云い乍ら一昨日も出来なかったではないか。」
‥‥‥そう云われると云い返す言葉が無い。
事実だから。
『今日は違うから、ね?』
「ご飯食べたら苦しくなって、お預けでしょ?」
まぁそうだね。流石に食べてすぐは吐きそうでキツイ。
でも、私だって‥‥‥厭な訳じゃない。寧ろ、久し振りにしたいという気持ちもある。
なんて考えている間に膝の後ろに腕を当てられ、流れる様に姫抱きされてしまった。
其の儘寝室について、下ろされる。
「本当はしたいんでしょ?正直に云い給え。」
『‥‥‥自分で云わせるな。』
座っている私の上に腰を下ろした治に両手首を掴んで優しく押し倒され乍らされる
接吻は舌をお互いを求め絡め合う濃密な方で一段落着く頃には服が乱れていた。
すると唇に指を当て乍ら舌舐めづりした治の口が耳に近付き
甘い声で囁かれるとピクリと躰が震えて熱くなった。
「私がお腹一杯にしてあげる。」
【もう食べられないは聞かないから。】
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モフ子 - 萌えた、そして死んだ。神という言葉の上を知らないからどういえばいいか分からない、確かなことはこの人たちは神という言葉の上を行く存在だねぇ (2019年8月9日 21時) (レス) id: 7dc88695a1 (このIDを非表示/違反報告)
りぼん - 奪い合いで花袋と国木田さんお願い出来ますか? 夢主は国木田さんより年下でお願いします (2019年5月11日 1時) (レス) id: b54d609d72 (このIDを非表示/違反報告)
月瀬ゆうめ(プロフ) - イムさんさん» 有難うございます!溶けた!?大丈夫ですか!?幸せな溶けをお手伝い出来たのであれば光栄です。 (2019年1月26日 20時) (レス) id: 07bb2550e4 (このIDを非表示/違反報告)
イムさん - お疲れ様でしたぁぁぁぁ!!!! (2019年1月26日 20時) (レス) id: e7f7ec6ca4 (このIDを非表示/違反報告)
イムさん - …………おもしr(溶けた 頑張ってくださいねぇぇぇ! (2019年1月26日 20時) (レス) id: e7f7ec6ca4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月瀬ゆうめ×月詞 x他1人 | 作成日時:2018年9月11日 14時