わたしの左手 ars k.nino

ちょっといいやつ ページ24

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雅紀に家まで送って貰って

「コーヒーぐらい入れるよ？とか言ってくれないの？」

そう言った雅紀の声は

聞こえないフリをした。









「明日は休みだもんね。お互いにゆっくりしようね。」

そう返事をして部屋に入った。









雅紀が・・・

私に好意を持ってくれてることは

いつからだったか気付いてる。

嬉しくない筈ない。

身近にいる同期が

そう思ってくれることは嬉しい。







・・・だけど。

職場で恋愛したくない。

とか

そんなんじゃなくて








初めて付き合った男が

きっと最悪だったから

だから男の人が怖かったり

信用出来ないんだ。








そんな理由で雅紀を受け入れられないのに

同期だから

一緒に何かをする機会が多くて

離れられない・・・

勝手な話なんだよな・・・








アイツに借りたユニフォームを脱いで

シャワーを浴びた。

ビール浴びてるし

結構飲んだから

自分が酒臭くて

うんざりした。









ユニフォーム２枚を洗濯機に入れた。

流石に他の洗濯物と洗えなくて

だけど借りた物だから

お気に入りの服にしか使わない

ちょっと

お高い、お気に入りの

柔軟剤を使った。









部屋の中に干したら

お気に入りの匂いが広がった。








やっとホッとして

少し横になって

そのまま布団にも行かずに

眠った。

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