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story29 準備 ページ30

【Aside】

総悟とお店の前で別れた私は、姉御の家に向かった。見廻りなんて気にしないぞ。
「姉御〜。沖田Aです。入れてください。」
「なにかしら?Aちゃん。神楽ちゃん来てるんだけどいいかしら?」
おっ?姉御来た。神楽なら大丈夫。騙すの旦那と新八君と土方だし。
「全然いいですよ〜。で、話があるんですけど。」
と、神楽と姉御に今までのいきさつを話す。頷いてるし、大丈夫そうだな。
「で、姉御にスタイリングをお願いしようと思って。ほら、現役キャバ嬢だし。」
ここに来たわけを話すと姉御は顔を輝かせ始める。嫌な予感しかしない。まぁ、姉御の手料理よりはいいか。
「じゃあ、Aちゃん。あっちへ行きましょう。神楽ちゃんは、どうやって話しかけるか考えておいて。」
「了解ネ!この、私がすばらしいシナリオを考えるアルよ!」
どっちも乗り気になってくれてよかった。姉御のとこに行くか。頼むから新八君が帰ってきませんように。


「できたわ〜。Aちゃん着付けるの大変だったわ〜。ほら、スタイルがいいから。」
姉御が、黒い笑みを浮かべ嫌みをいってくる。姉御が、私がやるって言った癖に。

ただまぁ、白地に桜が舞う着物は可愛いし。髪を下ろして巻いたのも女の子らしくて眼鏡に合うと思うし。化粧も可愛いし。何か、良い香りするし。姉御に任せてよかったんだけどね。

「Aめっさ可愛いアルよ〜。これでモテない男どももいちころネ!」
嬉しい。ただ、土方は無駄にモテんだよなー?
「ありがと。神楽、作戦はどんな感じだ?」
この一言で女達の作戦会議は始まった。何か、格好いいなこの言い方。これからも使おう。

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作者名:きなこ | 作者ホームページ:https://twitter.com/Kinako_uranai  
作成日時:2018年2月5日 13時

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