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story12 辛党 ページ13

【旦那side】

Aちゃんと総一郎君に連れられてファミレスに来た。だが、彼氏と友達の真似をしなくてはいけなくなった。はっきり言ってめんどくせぇ。
「?───アレ?ちょっとお姉さん何やってんの?ねェ。」
俺の目の前で、チョコレートパフェにタバスコをかけているお姉さん。
「お姉さんんんん!!これタバスコォォォ!!」
Aちゃんしか食べねぇよ。それ。
「そーちゃんとAちゃんがお世話になったお礼に私がする特別美味しい食べ方をお教えしようと思って。辛いものは、お好きですか?」
あっAちゃんの偏食は、お姉さんの影響なのか。それより俺に食べさせようとしてね?
「いや辛い物も何も……本来辛い物じゃないからねコレ。」
と俺が言うと咳をし始めたお姉さん。えっ?何?俺が悪いの?
「やっぱり……ケホッ嫌いなんですね。Aちゃんの彼氏なのに。」
彼氏関係なくね!?
「好きじゃないですかーねぇ銀さん?」
そう言いつつ刀を突き付けるAちゃん。言ってることは普通だし、銀さんって呼んでくれて嬉しいんだけど怖ェェェェ!!
「アハハ……アレかも……好きかもそういや。」
これは今までに無いタイプだ。
「やっぱりいいですよね辛い物。食が進みますよね。やっぱり。私も病気で食欲が無いとき何度も助けられたんです。」
何か下手をふむと……
「でもパフェ二杯も食べたからちょっとお腹いっぱいになっちゃったかななんて。」
俺にそのパフェを食べさせないようにしてくれェェ!頼むゥゥゥゥ300円あげるからァァァァ!!
そしたらまたさっきよりも激しい咳をし始めたお姉さん。
「「旦那ァァァァ!!」」
沖田姉弟に言われて食べる決意をした。
「みっ……水を用意しろォォォ!!」
そこでお姉さんは、赤いものを吐く。水を飲むなってかァァァァ!!
ということで俺は、赤いパフェをゴキュゴキュと飲み干した。そして、口から火が出た。こんなに辛いもん食ってるAちゃんスゲー。
「あっ大丈夫。さっき食べたタバスコ吹いちゃっただけ。」
思わず窓に突っ込んでしまった。不可抗力だ。

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作者名:きなこ | 作者ホームページ:https://twitter.com/Kinako_uranai  
作成日時:2018年2月5日 13時

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