似たもの同士。【うらたぬき】

番外編 : ぽんぽこと ページ22

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「A〜。」





後ろから声をかけられ振り向くと渉くんの姿が。
今私は渉くんのお家に遊びにきている。当の本人、渉くんは手になにかもっていて









「何それ、…ポッキー？」






何度みても彼が持っているのはポッキーとしか思えない。






「うん、そう。」




「なになに、くれるの？ありがたく貰う！」




「ばーか。簡単にあげるかよ。」








渉くんが持っているポッキーに向かって手を伸ばすも彼がそれをかわすようにひょいっと上に持ち上げるものだから私の手はからぶった。







「けち。早くよこせこら！」






渉くんのことだから嫌味でも言えばくれるかなと考え、思いついた嫌味を次々とぶつけていくもくれる気配はない。








「…どうしたらくれるんだよ。」




焦らされむかむかきていた私はむっと渉くんを軽く睨みながら問い掛ける







「それは〜。ん。」





私の問い掛けに対して渉くんは一瞬にやっと笑ったかと思えば自分の口にポッキーを運ぶ。


そして中途半端に咥えたら私の方に向けてきた。







「…は？確実に日本語足りてないと思うけど。」







ごめん君は何を言いたいの。






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