40話 勝とうな。 ページ42
修が周りにパスを出すようになってから、ギャラリーは一気に帝光応援ムードになった。
星野「虹村とAを中心に攻めていく。松下、ゴール下は頼んだ。湊もタイミングよかったらシュート打てよ。」
全員「はい！」
相手がタイムアウトを取り、俺たちも作戦を立て直す。
試合は67-42
まだ完全に安心はできない。
けど…修が戻ったなら勝ちはほぼ確実。
斎藤「虹村…。」
タイムアウト終了の笛が聞こえると、斎藤先輩が立ち上がって修の前に行く。
虹村「すんませんした。」
修は頭を下げ、みんなが斎藤先輩の次の言葉を待っていると斎藤先輩は自分の手を虹村の頭に乗せた。
斎藤「勝とうな。」
虹村「！！…はい！」
わしゃわしゃと頭を撫で、コートをの方を向いた虹村の背中を軽く押す。
斎藤「行ってこい！」
関係、戻ったみたいでよかった。
でもあとで修にはいろいろ聞かなきゃだな…。
湊「A！」
試合再開早々、俺にボールが回ってきて修と2人で攻める。
敵「くっそ…」
俺はまず1人を抜き、修にパスを出そうとすると2人に囲まれる。
けどそれも構わず2人を抜くと逆サイドにいる修にパスを出す。
A「修！」
そして、修が1on1の体制になって1人抜き、シュートのモーションに入ると相手のCが飛んだ。
虹村「バーカ。」
シュートを打つ直前、俺にまたパスを出してそれを決める。
湊「すごい…」
松下「虹村、Aと息ぴったりすぎて嫉妬しそう〜！」
星野「出会って1ヶ月とは思えねぇな…」
虹村「おら、A。ナイス。」
自陣に戻っていると、左から拳が出される。
A「ナイスドライブ。」
それに答えると修は唇を尖らせてそっぽを向く。
誰かが言った。
今年の帝光は最強だ…と。
後に"最強の新星"と呼ばれるようになった虹村修造と砂白A
そして伝説の双子と呼ばれる砂白兄弟。
この3人がいる帝光に勝てるチームなどない。
それが由来であった。
【百戦百勝】
その言葉にふさわしい動きを見せた俺たちは89-52でなんなく2回戦を突破。
準々決勝に駒を進めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪 | 作成日時：2015年11月23日 1時
