第九話 ページ11
俺は、その後、椅子を、床に叩きつける。
『ったく、ふざけやがって。誰かが怪我したらどう責任とんだよ、手前ェ､､､。』
俺は、甲斐に対して、ほんの少しの殺気を込めて、睨む。ま、少しだから冷や汗でる程度だろうけどな。
『あ、あと、強化ガラスだろ？窓。､､､そうなると、割れねぇよ？きっと。』
甲斐「なっ､､､！」
柊「そうだよ、中原の言う通り、その窓は強化ガラスだから割れないよ。」
やっぱり。そう言う表情をしてしまう。
柊「俺はふざけてもないし、茶番でもない。俺は半年間、この日のためだけに過ごしてきたんだから」
半年前？この日のためだけ？随分前から考えられてたんだな。
柊「それじゃあ皆には話し合ってもらおうか。俺は美術室にいるから。」
先生は、袋を引っ張り、出て行こうとする。そしたら、逢沢が、先生に声をかける。
逢沢「先生！もし景山が自 殺した原因がこのクラスの誰かだったら、そいつはどうなるんですか､､､､､､？」
柊「そうだなぁ､､､､､､。それなりの裁きを受けてもらおうか」
そう言った後、先生は教室から出ていく。そして、出て行こうとした時、
柊「Let's think」
って言った。少し、微笑みながら。その後、誰も真相を探そうとしなかった。何時もの仲良しグループで集まっている姿はあるが、会話などなく、重い空気が教室に流れていた。俺はというと、頬杖をつきながら少しぼーっとしている。あの日死んでしまった彼女のことを考えながら。
里見「なぁ、今の内に逃げねぇ？」
里見が小さく呟く。皆はその言葉を聞いたら少し顔を上げる。希望が少し見えたという顔をして。すると、皆は小さな脳を働かせ、火事などの緊急事態でつかう梯を教室の端から取り出した。そして窓を開けようと、必死に鍵をいじくりまわす。いや、どう考えても無理だろう、それで鍵が開いたら、俺、驚愕する。当然の話だけど、鍵は開くことのなく、
逢沢「特殊な鍵がかかっているのかも」
と言った。まぁそりゃそうでしょう。こんな所でヘマするわけないだろう。誰かが「外にいる先生の助けを求める」という案を出し、どこから取り出したのか紙に「助けて」等と書いて叫びながら窓を叩いている。嗚呼、もう、五月蝿いな。お願いだから黙ってくれ。
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作者名：十六夜紅葉 | 作者ホームページ：http://yuuha0421
作成日時：2023年3月3日 21時
