第三十七話 ページ39
蘭堂さんが致命傷を負ったからだろうか?そして、亜空間が消えて、青空が広がっていた。
「何か云い残す事はあるかい、蘭堂さん?」
「いいや・・・無い・・・。つい先程・・・中也君の異能を受けた時・・・・・・思い出したのだ、親友の・・・ポールの最期を。裏切っ、たのだ・・・。彼は、土壇場で・・・・・・。」
それで、殺しちゃったんだ・・・。
「中也、君・・・ひとつ、いいか・・・?」
「何だ?」
「生きよ。君が何者で、どこから来たのか・・・知るすべはもはやない。だが君が・・・力の表層の模様に過ぎぬとしても・・・・・・君は君だ。何も、変わらぬ・・・。すべての人間、すべての人生は・・・・・・脳と肉体、それらを含む物質世界の模様に・・・・・・美しき模様に、過ぎないのだから・・・・・・」
・・・蘭堂さん、貴方は案外優しい人。
「不思議だ・・・少しも、寒くない・・・」
『・・・蘭堂さん・・・』
つい、呟いちゃった。ダメだよね、空気を読むなら、黙っとかないといけないのに。けどね、名前を云っておかないと、忘却れる気がしたんだ。
そして、蘭堂さんは____。
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作者名:十六夜紅葉×山吹 x他2人 | 作者ホームページ:http://yuuha0421
作成日時:2023年6月15日 20時