思い出す ページ5
そして、そんな彼の優しさに救われながら、少しずつ、泣き止もうとして、泣き止み、彼に微笑みかけた。
『何故、あそこに居たのか、ですよね』
「あ、嗚呼。無理なら、無理して話さなくても善いけどな。」
話してくれるまで待つし。と、云ってくれた。私は、ほんの少し微笑み、
『大丈夫です。落ち着いたので』
「そ、そうか。・・・なら、えーっと」
聞いても善いか?なんて、恐る恐る尋ねてくる彼をみて、少しほんわかした気持ちになった。
『はい。大丈夫です』
そして、ほんの少し、息を吸い、話し始めた。
・
これでも、幼い頃はうまくいっていたと思う。それなりに仲良しの子は居たし。だけど、小学生に上がり、その平穏な日常は崩れ落ちた。最初にね、彼女に声をかけられたの。
「ねぇねぇ、れいと遊んでよ」
って。それで、幼ながらに、嬉しかったのを覚えてる。そして、私は嬉しくなって、満面の笑顔で、
『うん!いいよ、遊ぼ!』
って、云ったんだ。そして、その子、れいと私が仲良くなるのにそう時間はかからなかった。だけど、ある日から、日常が少しずつ、少しずつ、崩れ落ちていったんだ。
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作者名:朝宮藍良 | 作者ホームページ:http://yuuha0421
作成日時:2023年10月18日 19時