家族 ページ22
そして、少しおかしそうにクスクス笑って、
「そりゃ、Aが良かったからだよ。他の誰でもない。Aちゃんがよかったの。」
と云った。私は
『は、はあ・・・』
と、返事するしかなかった。・・・何を云っても無駄な気がした。だけど、1つ判ったことがある。
森さんは・・・お父さんは・・・
私を、Aを、見てくれてるってこと。
『ねぇ、お父さん、エリス』
そして、少し笑った。
『私の、家族になってくれてありがとう・・・!』
そして、2人に笑いかける。そしたら、
「こちらこそよ!家族になってくれてありがとうA!」
と、エリス。
「そうだよ、エリスちゃんの云う通りだよ。
私達の家族になってくれてありがとう・・・A。」
と、お父さん。
私は、この2人の家族になれて、幸せだとふと思った。そして、そう思える私も幸せだと思う。私はあの時、絶望の淵に居たけど、それで死のうとして正解だったなと思う。だって、そうじゃなくちゃ、こうはならなかったから。
『・・・あの日、あの選択をして、本当に良かった。』
これからは、田崎Aを捨てよう。そして、そして____。
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作者名:朝宮藍良 | 作者ホームページ:http://yuuha0421
作成日時:2023年10月18日 19時