第二十話 ページ22
それから、僅かに数日経ったある日。
任務がなかったが、エリスちゃんと首領と共に街に出ていた。
エリスちゃんに無理矢理くれーぷとやらを口に入れられたり、髪を編まれたりしながら、街を闊歩していると、エリスちゃんと逸れてしまった。
首領がエリスちゃんがいないと騒ぎ出すのを抑えながら、周りを見回していると中央の方で何か騒ぎが起きているのに気付き、その瞬間別空間に移動してしまった。
その気配の無さや異能力と思われる空間にいる人数が異様で呆気に取られていると赤毛の少女が
「ようこそ、アンの部屋へ」
そう云い「こんなに多くの人に見詰められるなんて……」と阿呆な事を言い出した。
それよりも、エリスちゃんを探さなければ……首領の手術刃が火を吹いてしまう……!
そう思い、辺りの人を掻き分け、探していると、翼を見つけた。
『つーちゃん……?』
「れん!?何で此処に……?」
数日振りの再会を喜ぶ暇なぞない。
大きな腕を持つ人形が動き始め、それに恐れ慄いた人達は唯一の脱出扉からの脱出を図ってしまった。
一時的に少なくなり、翼への偏見を避ける為に離れ、急いで首領の方へと駆け寄った。
そして、小声で
『首領、もしかして……あの扉の奥とかですかぁ〜?
エリスちゃん』
と問いた首領の答えは
「その可能性が高そうだ……様子を見乍ら、エリスちゃんの救出を果たしなさい」
だった。
首領の目の前に跪き、『了解しました。首領』と云った。
「あら?残ったのは五人だけ?」
そう不思議になんて思わなそうな表情を浮かべて赤毛の少女は云った。
虎くんが首領に「此処は危険です…早く逃げたほうが……」と伝えるが、首領のエリスちゃん可愛い談を一通りすると「だから、残るよ。」と云いそれに対して虎くんも呆れた様な顔をしていた。
おれはというと……
『あーあー此処遊べそー!!!』
そう寝転びながら、喋っていた。
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