じゅじゅ短編 (ページ7)

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０か１００か　続ページ7

高専へ戻った後、すぐに医務室に届けられた秤は肋骨の骨折を治している時に目が覚め、家入先輩と二言三言話して眠りに付いた。灰原と軽い手当を受けながら、秤の汗を拭う先輩の話を聞いた。

「私さ、この子に助けられたんだ」
煙草ではなく棒付き飴を咥えた家入先輩が言う。一級から先輩を守って、彼女は昏睡状態になったと。
「あのカーテンが閉まっていたベッドは、」
「そ、ひよりが寝てた。いつ起きても良いように」
寝返りを打ったことでずれた掛け布団を直してやりながら、続ける。
「家族を亡くして、死にそうな人を見捨てられないんだって。難儀な性格だよね」
優しげな顔で彼女の頭を撫でる先輩は、何処か悲しそうだった。
「二人共、こいつを構ってやんなよ。こういう子はすぐに死ぬ」
私もちょくちょく遊びに誘うけどね、と言い残して先輩は医務室から出て行った。
先輩が出て行ってからすぐ、灰原と話し合った。

まず助けられたお礼を言う事。
入学祝いで焼肉屋に行く事。
三人で街に行ってみる事。
そして、強くなる事。
絶対に死なない事、死なせない事。
彼女に頼らなくても戦えるようになる。
このクソみたいな世界で、全員生き抜く事。

補足！
術式はステータス振り分けです。
防御に振ったり攻撃に振ったりのアレ。
ただし極振りしかできない。
灰原が死にかけた所とかは完全に捏造。