23.天下御免 ページ23
総合プロデュースにパンPD。
振付師のソンドゥク先生。
事務はチーフマネージャーのセジンオッパ。
ヘアメイクとスタイリスト統括の私……がそれぞれの分野でTOPに立ち、BTSを全面サポートする新体制がいよいよスタートとなった。
『自信がない。』とか言ってる場合ではなく、自分に与えられた責任ある仕事を覚えるため、数日現場から離れなければなかった。
正直言って経験する一つ一つが別世界で、毎日目が回っていたと思う。
やれるやれないじゃなくて、やるしかない状況だった。
それでもとても充実していた数日間。
会社とBTSの名前を背負った責任ある立場になってから、私服ではなくキャリアウーマンのような
出来る女風の身なりにしなければならなくなったのが少し気恥しい今日この頃。
また、追って私の顔と名前がメディアに公開され、
いよいよ私も会社の顔になってしまうらしい。
今後はインタビューや講演会も控えており、もっと忙しくなる事が予想される。
そんな中で、私はパンPDにお願いしていた事があった。
それは、『なるべく現場でのヘアメイク担当業務を優先させて欲しい。』という事。
『その合間にBTSのプロデュース業と統括業務、後輩の育成業やレセプション等の参加、メディアへの露出云々をさせて欲しい。』と。
常に現場を把握していなければ出来ない仕事だと感じていたし、何より彼らを私のヘアメイクでアイドルにし、一緒に世界へ昇りつめたかった。
幸いこの韓国の競争社会で、私は周りの人に恵まれていると思う。
女で、ましてやこの歳で、このような大役を担うとなると本来なら妬み嫉みの餌食になり、虐めやパワハラを受ける事になるのだが……
今の所そのような心配はない。
会社の人達は実力重視且つ、先輩も後輩も人格者ばかりだからだ。
問題はARMY達の反応だが、今はそれを気にしている場合ではなかった。
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作者名：kee x他1人 | 作成日時：2018年9月16日 23時
