トリップしたら、友達の推しがいる世界だった【中原中也】【文豪ストレイドッグス】【ブイズ】

#26 ページ27

どうしよう。

その一言に尽きてしまう

近付こうにもあの集団にぶつかれば怪我じゃすまないだろう

遠くから呼んでも、黄色い悲鳴のせいで届きやしない

ん？中也さんが僕に気付いてくれればって？

気づくわけねぇだろこの邪魔な奴らの身長で隠れてんだから←


いっそ異能を使って注目をこっちに移してしまおうか

いやしかし、そうなれば今度困るのは彼の方だ

もしかしたら上手く逃げてくれるかもしれないが、期待するのはやめておこう

そして彼女作戦も無理だ

こんなブスが割り込んだら女性たちの目の敵にされてしまう

本当にどうしよう←(振り出し)

…仕方がない。

実は初めから思いついていたけど

一番嫌だったから考えないようにしてた作戦で行こう

僕は大きく息を吸った












『お兄ちゃん！僕買いたい物全部揃った！！！！』

「A！！？おに、は！？」



あぁ恥ずかしい！！

罰ゲームのときでさえこんな大きな声で言わなかったのに！

なんてことをさせるんだよあのチビ！

後でご褒美のチョコでも買ってもらわないと許さねぇから！！


群がっていた人たちも、妹が困っていることに気づき離れていった

しかし、諦めていない人も数人残っていて……




「…妹さん？ちょっと私達大人でお話するからどっか行っててくれない？」

『嫌ですけど』←

「あら生意気！お兄さんとは不釣り合いすぎね！」




…いや、そいつも結構生意気だと思うよ




「…俺どうしよ」

『お、お兄ちゃんが困ってるのが分からないんですか？』

「お兄ちゃんですって！！お可愛いこと！！！」

(うぜぇ……くそうぜぇ)

『……お兄ちゃんって呼べるの僕の特権ですからね』

「しかも僕っ娘ですって？今時流行らないわよ？」

「可愛こぶってるんですよ、ませてるねぇ」

「お、おい、そこまでに……」

「それにどうせお兄さんに頼り切ってるんでしょう？何もできなさそうだし」

「正直お邪魔でしかないと思うわよ。分かったなら…」



















『下手に出てやってんのにごちゃごちゃと…
そのクソ菌を撒き散らしてる口を塞げやクソババァ共』

「不良じゃねぇか！！！」

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