検索窓
今日:14 hit、昨日:5 hit、合計:5,565 hit

#22 *中原中也 ページ23

変な生き物の姿でソファーで眠るそいつを見て、俺も寝る準備をした

今日一日共に過ごしていて分かったことなんて全然ない

生意気だったなとか、頭が悪かったなとか

そんなちっぽけなことだらけだ。

…あぁでも、あともう一つ。

こいつはきっと思春期なんだということ

年齢からそう思ったのもそうだが、一番わかりやすかったのは目だ。

見たことがある目だった

すべてを諦めたように見せて、諦められていない純粋な目。

きっとその純粋は、

こっち側に来たことでこれから消えてしまうのだろう

純粋なままで生きていける世界ではないからな。




『…りふぃ………』

「…記憶喪失ねぇ」




ボスから聞いた時、嘘つきめ、そう言ってやりたかった

本当に覚えていないのなら、あの時あんな雰囲気を出して顔をふせない

訓練のあと俺がおぶった時。

一気に彼奴は雰囲気が変わって何かを隠すように顔を押し付けてきた

あの感じは知っている

部下の数人からも感じる、家族を想う時の雰囲気だ。

何があったか知らないが

血濡れの服、身元不明、記憶喪失という嘘。

ただ事ではないのは確かだ

…世間一般での話だぜ?



















自分のベッドに寝転がり目を瞑った。

するとすぐに眠りにつくことができ、夢の中へ旅立つ

今日は変な夢だ

そこには女の餓鬼とその姉らしき女が距離を開けながら立っていた

妹の方からは友達らしき餓鬼からの別に違和感もない普通の言葉と、


”彼奴の妹だ”

”よく周りも仲良くできるよな”


そんな少し成長した子供の声が聞こえてくる。

姉の方からは、暴言罵倒、酷い言葉の数々が聞こえてきていた。


妹は姉の方を眺めながら、声がする方へ耳を傾けている

そいつの表情は同情しているようで、どこか怒りを含んでる。

姉はそんな妹に気づいていないようだった。

妹は今度は自分への声が聞こえる方へ振り返る。



その瞬間、少し寒気がした。



6,7歳くらいの子供がする表情じゃなかったからだ。

偽る笑顔

偽っているはずなのに、友達といて楽しいのは本心のようで

そんなごちゃごちゃとした表情を見た俺は

















心底気持ちが悪い、そう思った

#23→←#21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
45人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドックス , 中原中也 , ポケモン   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リムル=テンペスト - ユウさん» 御返し有難う御座います 中也やっぱ格好良いなぁ (3月29日 21時) (レス) id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - リムル=テンペストさん» コメントありがとうございます!そうですよね、僕も言われてみたいです! (3月27日 21時) (レス) @page31 id: 0bfe5b1bfd (このIDを非表示/違反報告)
リムル=テンペスト - 良い子だで耳が燃え尽きたんだけど⁉︎ (3月27日 1時) (レス) @page16 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
リムル=テンペスト - いいなぁ僕もこの世界行きたい 中也推し (3月25日 15時) (レス) id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 本の世界にいきたいさん» コメントありがとうございます!ブイズ達は完全に作者の好みにしてますが、更新頑張ります! (11月3日 15時) (レス) id: 0bfe5b1bfd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユウ | 作成日時:2023年10月29日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。