トリップしたら、友達の推しがいる世界だった【中原中也】【文豪ストレイドッグス】【ブイズ】

#17 ページ18

『う、うぇぇぇぇぇ………』

「もうへばってんのかぁ？だらしねぇなぁ」




皆さん、どうか助けてください

僕は幹部という立場のチビに、まじで本気でしばかれています

いや本当に何でなの！？

容赦がないせいで体中痛いし！辛いー！！

やめたいやめたい！休憩したいー！！！




「よそ見してる場合かぁ！？」

『へぶぅっっっっ！！！！』ｺﾞｯｯｯ




い、痛いぃぃ……

というか、お前書類整理はどうしたんだよぉ…


チビが提案した訓練法は、主に僕自身の体術の向上だった

今まで普通の一般人だった僕に体術もクソもなく、そこをしばかれている。

異能力の向上はまた今度するそうだ

…今度が来なくてもいいとすら思ってる←




『中也さぁん……僕もう体動かないー！！』

「…もう三時間も経ってんじゃねぇか。時間ってのは本当に面倒くせぇな……」

『うぅ……起き上がれない……』

「まぁお疲れさん。水でも飲んで休憩してろ」




そう言って冷たい水を渡してくれるところは幹部らしい。

やっぱり部下を育てているのでこういうことは慣れているのだろう

…足が痛い

さっきやつがれさんに貫かれた傷が開いたのかもしれない

そういえば忘れていたが、貫通していたんだった




「うわ、忘れてたぜ…もう一回消毒すっか」

『…中也さんっていい人なのか悪い人なのか分かんない』

「は？俺はマフィアに属してんだぞ。いい人なわけねぇだろ」

『…そういうことじゃないと思うんだけどなぁ』




優しく消毒され、新しい包帯でもう一度包まれる。

…そういう仕事をしているだけあって、彼も怪我が多いのだろうか

もしかしたら、いつか大怪我をして帰ってくる日が来るかもしれない

少し、寒気がしたような気がした。




『ねぇ中也さん、僕もう痛みと疲労で歩けない』

「…根性でどうにかなんだろ」

『うわーん。痛いよぉーつかれたよぉー』

「………」

『まじで助けて中也様』

「わぁったよ！ほら、乗りやがれ」

『わぁーい中也さんの背中だぁ(棒)』

#18→←#16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す