魔王子を助けたい女神 ページ21
「あの御二方が居なくて大丈夫なのですか？」
「ええ。あの二人には、マリーさんを追ってもらわなければいけないもの」
あの二人なら、仮にマリーさんが魔力の暴走を起こしたとしても止めることができる。愛し子特有のとてつもない魔力が暴走すれば王都はもちろん、リオネス王国が地図上から消え失せる可能性もある。けれど、精霊魔法の結界を二重で張ればまだどうにかなる。とりあえず、王都は無事だろう
「シリル、あなた…自分が操られている自覚、ある？」
「僕が操られているから義姉上を愛しているとでも仰るつもりで？」
「…あなたは、私を愛してくれたわ。でも、それはメリオダスやゼルドリスに向けるものと同じ…家族愛だった」
「違う。僕は、あなたを一人の女性として愛しているんだ……！」
腰に下げていた剣を抜き、一瞬で距離を詰めたシリルから飛び退く
「兄上は、義姉上と結ばれるはずだった……！僕が泣く泣く諦めた義姉上を妃にできたんだ！！それなのに義姉上を裏切り、罪を被せた！！」
「それは違うわ……！」
シリルの剣と私の神剣が交わる度にキンッという音と共に火花が散る
「エリザベスと恋仲だったこと。戦いのない世界を作り、どこにいても戦いの道具としてしか生きられない私を自由にさせること。それら全てを私が知っていることを、メリオダスは知らなかったのよ」
「でも、義姉上を裏切ったことに変わりはない！！知っていようが知らなかろうが、兄上は義姉上を…僕たちを見捨てたんだ！！自分の愛する女性の為に！！兄上は…義姉上が感じた絶望を知らない……！！」
「しまっ……！」
シリルの叫びに一瞬固まった私は、その隙を突いて神剣を弾き飛ばされてしまった
「"
咄嗟に結界を張るが、精神の揺らぎのせいで魔力の出力が不安定になり、パリンッという音と共に結界が砕け散る。同時に、襲ってきた真っ黒の球体から放たれるクナイのような刃物で全身を斬り裂かれ、全身にビリビリと激痛が走る
「大丈夫ですよ、義姉上。死んでも愛しますから」
狂気が宿った優しい声と共に放たれた真っ黒の球体に押し潰され、私は崩落する建物と共に地面に落っこちた
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pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» 返信ありがとうございます。また何かありましたらお教え頂けますと幸いです (2021年7月4日 20時) (
レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ありがとうございます！今読みました。これからも面白い小説頑張ってください！応援してます！ (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» コメントありがとうございます。今、消しましたのでご覧頂けると幸いです (2021年7月4日 19時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 国王陛下の帰還が同じセリフがあります (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アストライアー | 作成日時：2021年7月3日 22時
