Tu aimeras les gens et tu vivras fierement〈第八章〉 (ページ19)

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メアリー・フォスター公爵令嬢の末路ページ19

「あの…やはり、私は不釣り合いでは……」

　精霊界・エルティアナ宮殿。宮殿の主であらせられるルナーリア女王様の御好意でお茶タイムに呼ばれた私は、女王様の御尊顔を拝見する度に自分の罪を突きつけられるような気がして縮こまる

「何故ですか？わたくしは、シェリルさんとお話できてとても嬉しいです」

「可愛いもんねー♪」

「理由になってねぇよ」

　クスクスと楽しそうに笑って告げた女王様と姫様に女王様のご夫君であらせられるレオンハルト様が呆れたようにツッコむ

「…女王の御尊顔を拝見する度に自分の罪が突きつけられるから嫌なんでしょ？なら、断れば良かったじゃない。…ここまで来て言うことじゃないわよ」

　"メアリー・フォスター公爵令嬢は女神の怒りを買い、死を賜った,,…昨日、バルトラ国王陛下が発表された私の末路。〈女神の愛し子〉という身でありながら女神の信頼を裏切り、死を賜った私は、リオネス王国内で"神の怒りをも恐れぬ愚か者,,という大罪人の刻印を押された。魂を消されてもおかしくはないほどの愚行を冒したことは私が誰よりも分かっている。だからこそ解せない。死を賜って当然のはずの私が、生かされたことに

　隣に座る菫さんに冷たく告げられ、膝の上に置いた手をギュッと握りしめる

「あの…やっぱり…帰り、ます……っ」

　席を立って一礼した私を押し留めたのは、私をお茶タイムに招待して下さったルナーリア女王様だった

「わたくしたちは、あなたたちにお願いがあってここへ呼んだのです。帰るかどうかは、ひとまずその後にして頂けませんか？」

　優しく微笑むルナーリア女王様。けれど、その瞳は一切笑っていなかった