【A3】MANKAIカンパニーの問題児２ (ページ30)

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GOD座に来てから一週間

団員の人とはギスギスしていた

「いきなり入って来て準主役って…」
「主宰のお気に入りなんだろ？」
「年下のくせに生意気」

貴方「…今日もよろしくお願いします！」

私は台本を持って稽古場に入る

周りからの痛い視線

…でもそんなの気にしない
私は私のお芝居をするだけ

？？「ねえ、あんた」

貴方「はい」

？？「タイミングめちゃくちゃ。皆んなが自分に合わせてくれるとでも思ってんの？」

貴方「すみません…えっと…」

？？「はぁ？まさか僕のこと知らないとか言わないよね？」

貴方「…すみません。存じ上げません…」

？？「舐めてんの！？僕はGOD座のトップでこの公演の主役！飛鳥晴翔！」

あ、主役さんなのね…
だって台本名前しか書いてないから顔わからなかったんだよ…

貴方「失礼致しました…」

…楽しくない
お芝居ってこんなに楽しくないものだっけ？

学校に行ってもただ朦朧と時間が過ぎるだけ

隣の席だった真澄君とも席替えで離れてしまった

真澄「A…」

貴方「真澄君！どーしたの？」

真澄「最近元気無い…GOD座でなんかあった？」

貴方「そう？最近忙しいからかな？私も役者になったし稽古とかで疲れてるのかも」

真澄「舞台に…立つの？」

貴方「うん！来月末にあるから真澄君も観に来て！私、お姫様役なんだよ！こーんなフリフリのドレス着るの！」

私は顔に張り付いたような笑顔で答えるが真澄君は納得いかないようす

真澄「…立てんの？」

貴方「……」

即答できなかった
でもここで心配かけられない

貴方「だぁーいじょーぶ！私も役者だよ！そこは役者魂で何とかなるって！」

お母さんとの問題が解決するまで、
待ってて。

そしたら絶対戻るから。

だからそんな悲しそうな顔しないで？

それからも毎日真澄君とは顔を合わせるが避けるわけでもなく、絡みに行く訳でもなく、ただのクラスメイトとして接した

劇団では相変わらず嫌われていた

「あんたの芝居嫌いなんだけど」

貴方「悪いところがあれば言っていただけると直すように努力します」

「あんたちょっと綺麗な顔してるからって調子に乗ってんじゃ無いわよ」

それは褒められてるのかな？

貴方「ありがとうございます？」

「褒めてないわよ！ムカつく！！」

確かに間の取り方は注意されて意識してるけど、まだ役者同士の呼吸があっていないので、合わせづらいのかもしれない

だからもう少し歩み寄ってよ…