嫉妬屋さんと意地悪な彼 -Reo.S- ページ1
『玲於、見たよ』
「…何を？」
『バクステレポ。西武の』
私の言葉に玲於はあーと気の無い声をもらして、それがなに？と言いたげに首を傾げた。
『…珍しくご機嫌だったんだね？』
Twitterでまわってきたレポを表示したまま、スマホを玲於に見せる。
GENERATIONSの新曲の発売が決まって、西武から復活したバックステージ招待。
それは嬉しいことだけど…それでも毎回こんなレポを見るのは、さすがに面白くない。
しかも、玲於は気分屋で塩対応だってファンの間では有名なのに。
『リストバンド、あげたんでしょ？ずっとくっついてたりとかさ…』
やっぱり自分のことが好きなかわいい女の子が来たら、そうなるよね…。
ちょっと、ほんのちょっとだけ、悔しい。
「何？嫉妬してんの？」
玲於がニヤニヤしながら私の顔を覗き込んできた。
かわいいけど、そんな顔に騙されないよ。
『…してる』
正直に言うと、ちょっとびっくりした顔になった玲於。
でもすぐに堪えられないように笑い出した。
「確かにこの時は機嫌よかったよ？…誰かさんのおかげで、ね」
ほら、と見せられた玲於のスマホには、LINEのトーク画面。
【おはよう！西武からバクステも復活だね。ファンのみんなに色んな玲於見せてあげてね！】
【あ！】
【…私だけに見せる分もちゃんと残しておいてよ？】
私とのトーク履歴を指しながら、玲於はまた笑った。
「A、この時もちょっと嫉妬してたでしょ」
バレてた。
わかりやすい言い回しにはしたけど、いざ面と向かって言われるとめちゃめちゃ恥ずかしい。
顔、赤いかも。
『…だって、私だけが知ってる玲於が無くなるの、さみしいもん』
「っ…もう！すぐそういうこと言うし…」
そう言うと、玲於はふわりと私を抱きしめてきた。
「…こんなことするの、Aにだけだよ」
少し高い位置にある玲於の額が私の額にくっつけられて、そこから玲於の体温が伝わる。
「こうやってくっつくのも、」
そのままだんだんと唇も近づいてきて。
「こうやって近づくのも、」
キスされる。
そう思って目を閉じたら、睫毛が玲於の頬を掠めた。
「…ふふ」
一向にされないキス。
不思議に思って少しだけ目を開けると、それを待っていたように玲於は私にキスをした。
「こうやってキス、するのも…Aにだけだよ」
イタズラに笑う玲於に何も言えなくなって、私はただうつむくことしかできなかった。
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ゆと(プロフ) - りあさん» コメントありがとうございます。大変失礼致しました。修正しました。 (2015年2月11日 17時) (
レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - いきなりごめんなさい亜嵐のローマ字表記はALANですよ (2015年2月7日 11時) (レス) id: 601b6c9cb8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - さんさんめさん» コメントありがとうございます！きゅんきゅんしていただけて安心しました…！更新頑張っていきますのでお付き合いよろしくお願いします。 (2015年1月29日 19時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
さんさんめ - めっさ きゅんきゅんします !! ＊\(*'ν'*)/＊ 更新岩張って下さい ！ (2015年1月14日 22時) (レス) id: 240a59d6f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - ゆうひさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。更新頑張ります！ (2015年1月9日 21時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆと | 作成日時：2014年11月19日 0時
