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『失礼します』
やっぱりここは緊張する。
「お、きたね。ご苦労様」
社長室では、初めて会った時と同じようにHIROさんがにこやかに笑って待っていた。
「撮影は順調かな」
『はい、順調です』
「そっか。あんまりひとりで無理しないで、まわりに頼るんだぞ」
『…はい』
「それで、今日の本題なんだけど…今週の週刊のテレビ情報誌からGTOの生徒名簿にSHINOが載ることになった。名前はもちろん、ビジュアルも公開になる」
ついにきたか、という感じだった。
放送のスタートは2週間後に迫っている。
ここまでは生徒名簿にも載らず、まだ他にも公開されていない生徒がいる、という情報のみ出されていた。
むしろよくこんなギリギリまでどこからも情報が漏れなかったものだと感心してしまう。
「情報が出回れば、メディアはSHINOが何者かを調べ出すだろう…心無いことを言われたり、全く覚えのない過去をでっち上げられたりするかもしれない」
『わかっています。…その覚悟で引き受けましたから』
厳しい世界。
それを知っていて、僕は今ここに立っている。
「さっきも言ったけど…何かあったら絶対に俺たちを頼ること。Aちゃんを守って、Aちゃんが楽しんで最高の演技ができる環境をつくってあげることが俺たちの仕事なんだからね」
『…はい。ありがとうございます』
HIROさんの言葉は本当に暖かい。
こんな素人の僕を本気で心配して、守ろうとしてくれている。
じんわりと胸が熱くなって、鼻がツンとした。
頑張らなきゃ。
こんな素敵な機会を与えてくれたHIROさんのためにも。
「うん、じゃあ堅苦しい話はおしまいね。ここからは俺のプライベートな話。Aちゃん、友達とかできた？」
『えっと…お昼にロビーで小森さんと会って、龍友兄と一緒に3人でご飯に行きました。それで、あの…LINEを交換しました』
「そっか、隼か。ふふ…隼と一緒だと、賑やかだっただろ？」
『そうですね…面白い人でした』
「ドラマの方は？涼太とか…玲於は同い年だし、もう話とかしたか？」
あ、ちょっと痛いとこ突かれた。
『片寄さんは少し話もできたんですけど…佐野さんは、ちょっと』
「そっかそっか。Aちゃん、玲於苦手でしょ。顔に出てる。悪い子じゃないし、時々でも話してみてよ」
『はい…』
なんか、お父さんみたい。
HIROさんのお願いだし、佐野さんとも…少しはまともに話せるようにしないとな。
…いつになるかはわかんないけど。
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ゆと(プロフ) - 片寄画伯さん» 5で明言していますが、主人公は女性です。紛らわしくてすみません…。 (2014年11月26日 23時) (
レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
片寄画伯(プロフ) - 主人公は女ですか？ (2014年11月26日 23時) (レス) id: 85bff416cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - 乃愛さん» ありがとうございます。短編も長編も頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2014年11月24日 0時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛 - ゆとさん» あらすじを決めるまでがスランプなんですね、笑 結局、何も分からないとスランプにはなるもんなんですね。笑← 短編も見てます！めっちゃ面白いです。両作品これからも頑張ってください！応援してます。 (2014年11月23日 21時) (レス) id: 7d48793382 (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - 乃愛さん» 他の作者さんの作品もたくさん読みますよ！他の人が書いたもののほうがやっぱり面白いので…笑 私はあらすじを決めるまでに結構悩むので、お話が思いつかないとスランプにもなりますね…。今は短編にも挑戦しているんですが、やっぱり小説を書くのは難しいです。 (2014年11月23日 10時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆと | 作成日時：2014年10月28日 11時
