《セラフィリア～九十九精神科の愉快な日常～》 (ページ15)

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【第7話～黒山羊の呼び声～】ページ15

今回はクトゥルフ風です

ある日の夜の更け

遊馬は不思議な夢を見る

涙を流す遊矢の姿
真っ黒な触手に覆われ眠っているかの様な“椿”
の姿

すると遊矢が微かな声で

｢助けて｣

そう言い放ったのが聞こえた

遊馬は目を覚ます

遊｢何だったんだ…今のは…｣
Ⅲ｢遊馬?…如何したの?怖い夢でも見たのかい?｣
遊｢いや…何でもねぇ…｣

朝

爽やかな風と優しい朝日
天馬の焼くベーコンと甘めのスクランブルエッグの香りが鼻腔を擽る

珈琲を啜る神螺
エプロン姿の天馬を幸せそうな顔で見つめる京介
未だ夢が忘れられない遊馬は少し考え事をしている
Ⅲはトーストを囓りながら憂え気な遊馬の顔を見つめる

何もいつもと変わらない朝

すると電話が鳴り響いた

声の主は遊矢だった

泣いた後だろうか,掠れた声が訴えかける

ﾕﾔ｢誰かｯ…助けてくださいｯ…椿さんがｯ!｣
遊｢遊矢!椿が如何したんだ!?ゆっくりでいい,落ち着いて話せ!｣

一瞬,全体に戦慄が走る

神螺は狼狽える,神螺の血縁者きっての強者である筈の椿が簡単にいなくなる筈がないと

天馬と京介は尋常では無い程の焦りを感じた,椿は自分の率いる部隊の奴らを強く信頼している為,勝手に何処かへ行くことは絶対しないからだ

遊馬が夢に抱いていた感覚は確信へ変わる
Ⅲは遊矢の焦りように酷く不安を掻き立てられた…一時も遊矢の傍を離れようとしなかった椿が何故…?

一同は遊矢と共に椿探索へ向かうのであった